メール配信サービス「SendGrid」とは?SendGridの始め方を紹介

メール配信サービス「SendGrid」とは?SendGridの始め方を紹介

メール配信サービス「SendGrid」とは?SendGridの始め方を紹介

SendGridは、高速大量配信が可能なメール配信サービスです。迷惑メールに入りずらく配信分析機能も充実しています。

レンタルサーバーを利用していないドメインで配信する場合、ドメインのDNSサーバーにCNAMEを追加する必要があります。既にメールアドレスがあれば登録するだけです。

SendGridは他のシステムとの連携を想定した様々なAPIが準備されています。それらとの連携には「API Key」が必要です。

メール配信サービス「SendGrid」とは?

SendGrid(センドグリッド)とは、アメリカのSendGrid社によって開発されたメール配信サービスです。

SendGridを使えば、サーバー構築をせずに簡単にメール配信ができる様になります。

※日本では「株式会社構造計画研究所」という所が運営を代行している様ですね。

SendGridの特徴は主に4つあります。

・高速なメール配信速度
・高い到達率(迷惑メールに入りずらい)
・豊富なAPIによる連携のしやすさ
・分析機能が充実

高速なメール配信速度

一番の特徴は、何といっても1時間あたり「6千万通以上」を誇る高速なメール配信速度でしょう。

その配信速度対し、実に約94%という高いメール到達率を実現しているため、多くの企業が導入しているのですね。

この圧倒的な配信の速さが、SendGridの「一番の売り」と言えます。

迷惑メールに入りにくい

今、迷惑メールやフィッシングメールは毎日大量に届く時代です。

それだけ迷惑メールを防止するフィルタ機能も日々進化し、ますます配信メールが届きにくくなっているのが現状ですね。

SendGridには、独自ドメインやバウンスの自動処理など、メール到達率を高めるための様々な機能が搭載されています。

他システムよりもより確実なメール配信を実現してくれる訳です。

他システムとの豊富な連携

SendGridのもう一つの特徴が、豊富なAPIを提供している点でしょう。

APIを使って他システムと連携して配信を自動化すれば、業務の大幅な効率化が図れます。

今、AWSやAzureなどのクラウドサービスがよく利用されていますよね。

これらのサービスは迷惑メールのサーバーとして利用されない様に、基本メールサーバーを構築する事が許されていません。

そこでSendGridなど他サービスとの連携が必要になる訳ですね。

分析機能が充実

SendGridは単にメールを配信するだけではありません。

大切なのはその開封率やクリック率であり、それらをリアルタイムに把握する事ができる点も優れています。

・配信メールが未到達の要因
・メール到達率の低下
・配信停止率の増加

SendGridは上記の様な問題点も視覚的に察知できるので、それに応じた対処が可能です。

セグメント機能や分析機能、ABテスト機能などマーケティング向けの多彩な機能が充実しています。

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SendGridの利用料金プラン

SendGridには無料プランと有料プランがあり、配信メールの「通達上限数」によって変わります。

初期費用はいずれも0円であり、月の通達数が12,000通までなら無料で利用できます。

12,000通を超えた場合の有料プランについては、主に2つのカテゴリに分類されています。

有料プラン

Essentialsプラン(月額)

・通達上限数40,000通まで:¥1,900
・通達上限数100,000通まで:¥3,800

Proプラン(月額)

・通達上限数100,000通まで:¥10,000
・通達上限数300,000通まで:¥25,000
・通達上限数700,000通まで:¥50,000
・通達上限数1,500,000通まで:¥87,500
・通達上限数2,500,000通まで:¥119,000

100,000通で4千円程度ですから、本格的に配信を計画するならそれほど負担になる金額ではないと思います。

アカウント作成

ではいよいよ、SendGridを始める方法について紹介していきましょう。

まずはアカウントを作成するため、SendGridのHPを開きます。

SendgridのWEBサイトTOPページ

右上の「Start for free」ボタンをクリックします。

ログイン情報の登録

メールアドレスとパスワードの登録画面

アカウント情報となるメールアドレスとパスワードを決定します。

下にある同意のチェックをつけて「Create Account」をクリックしましょう。

※設定するパスワードには16文字必要です。必ずメモ保存しておきましょう。

個人情報の入力

個人情報の登録画面

個人情報の入力ページが開きますので、入力および項目を選択して下さいね。

完了したら「Get Starged!」を押して下さい。

認証メールの受信・認証アクション

同時に登録したメールアドレスには認証メールが届きます。

メール文面にある「Confirm Email Address」ボタンを押して、認証を済ませましょう。

メール認証完了の画面

上記の様な画面が出たら認証完了です。

ダッシュボード

アカウントが作成され、下記のようなダッシュボードが表示されます。

accountログイン後のダッシュボード画面

これでアカウント作成が完了しました。

ログイン時の2段階認証について

SendGridはログイン時に2段階認証が実施されます。メールアドレスとパスワードを入れただけではログインできません。

初めてログイン情報を入れる際に、2段階認証の方法として「アプリ認証」か「SMS認証」かを聞かれます。

SMS認証が簡単なので、SMSの方を選んで携帯の番号を登録しておきましょう。

登録されると、ログインと同時にSMSが送信されます。その番号コードを入力してログインができる様になります。

配信するメールのドメインを登録する

ではまずは配信元のメールアドレスを設定していきましょう。

ドメイン取得のみの場合

まずはドメインのみ取得していて、レンタルサーバー契約をしていない場合です。

取得しかしていませんから、メールアドレスとしてはまだ使えません。

つまり今回の設定をすれば、レンタルサーバーを契約しなくてもSendGridからメールが送信できる訳です。

今回はお名前.com管理のドメインを、SendGridに登録してみます。

ドメインの登録方法

ダッシュボードの下の項目に「Remove email sending limits」とあります。

ダッシュボード下のRemove email sending limitsの欄

すぐ下にある「Finish your account setup」欄の矢印アイコンを押しましょう。

するとアコーデオンメニューが展開します。

その中にある「Authenticate your domain」のボタンを押して下さい。

契約ドメインのDNSサーバー

DNS Host欄の選択・入力画面

1番の「DNS Host」の欄は、一番下の「Other Host (Not Listed)」を選んで下さい。

隣の「Which DNS Host?」の欄には、DNSサーバー名を入れる事になります。

dnsv.jpはお名前.comのDNSサーバー名です

今回のドメインはお名前.comで管理しているドメインです。

お名前.comのDNSサーバーは「dnsv.jp」なので、「dnsv.jp」と入れている訳ですね。

DNSサーバー名はドメイン管理会社ごとに違うので、契約ドメインのDNSサーバー名を調べて下さい。

下にある2番のYes/Noは「No」を選択して、Nextボタンを押しましょう。

ドメイン名登録

ドメイン名入力画面

次の画面のFrom domain欄に、利用する独自ドメイン名を入力します。

下のAdvanced settingには触らず、Nextを押しましょう。

DNSレコード情報の追加

DNSレコード表示画面

上記の様なDNSレコード情報が表示されます。

CNAMEレコードの情報が3つありますので、これらをお名前.comのDNSレコードに追加する訳ですね。

お名前.comサイトのDNSレコード追加画面を開く

では一旦画面はそのまま、別タブでお名前.comのサイトを開いてログインしましょう。

お名前.comのDNSレコード追加画面までは、以下の記事を参考に進めて下さい。

お名前.comでDNSレコードを追加している様子

お名前.comのDNSレコードに追加している画面

上記がお名前.comのDNSレコードに追加している様子の画像です。

CNAMEを選択
ホスト部分をコピペ(ドメインは既に表示されている)
VALUEをコピペ
「追加」をクリック

1行ずつ追加して3行分が追加されたら、一番下の「内容確認」を押しましょう。

DNSサーバーの「dnsv.jp」が4つ程度設定され、CNAMEが追加されている事を確認したら、設定ボタンを押します。

これで完了です。すぐには反映されませんが、15分ほど待てば大丈夫だと思います。

SendGridのページへ戻る

お名前.comの設定後15分程待ったら、SendGridのDNSレコードが表示された画面に戻ってきましょう。

verifyボタン

右下の「I've added these records.」にチェックをつけて「verify」をクリックしましょう。

verifyの完了画面

上記の様な画面が出たら、ドメインの登録は完了です。

既にメールアドレスを利用している場合

次は既に独自ドメインのメールアドレスを利用している場合の紹介です。

レンタルサーバーをすでに契約している状態ですね。

メールアドレスが既にあるのなら、DNSレコードは追加せずに配信元として登録できます。

Single Senderの登録

管理画面左のメニュー一覧から「Marketing」→「Senders」をクリックして下さい。

Sender Managementの画面

初めての登録となりますので、右上の「Create New Sender」ボタンを押しましょう。

利用者情報の登録

利用者情報の登録画面

右に登録画面が出てきます。名前やメールアドレス、メール配信利用者の情報となる住所などを入力して下さい。

入力が完了したら「Save」を押しましょう。

メール認証

配信元として登録したメールに、アカウント開設時と同様に所有者かどうかを認証するメールが届きます。

メールに記載のConformボタンを押すことで認証されますので、必ずおこないましょう。

配信元のメールアドレスが1件登録された状態

完了すると、「Sender Management」の一覧にメールアドレスが登録されたはずです。

同じ方法で複数のメールアドレスを登録する事ができます。

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API Keyを取得する

DNSサーバーにCNAMEを登録したドメインは、SendGridサーバーを通してメール送信ができるようになります。

メーラーなどSMTPを利用してメール配信する場合、その送信パスワードには「API Key」の情報が使われます。

そのため、必ずAPI Keyを作成して取得しておく必要があります。

API Keyの生成

API Keyの新規生成画面

管理画面左のメニューから「Settings」→「 API Keys」をクリックしましょう。

初めての場合は、右上の「Create API Key」ボタンを押します。

API Keyの名前を登録し、フルアクセス権限にした状態

次の画面で、このAPI Keyを使う対象のメールを認識できる様な名前をつけましょう。

「Full Access」の権限にチェックし、下の「Create & View」ボタンを押します。

下記の様な画面が表示されたら完了です。

API Keyの生成が完了した状態

※上記画面のAPI Keyはぼかしてありますが、都度使う事になります。ここで必ずコピー保存しておいて下さい。

API Key生成後

もう一度左メニューの「Setting」から「API Key」を開き直すと、API Keyのデータが1件登録されているのがわかります。

API Keyのダッシュボード画面

一度設定したKey自体は再度目視確認する事ができないため、UPdateして更新するか一度消して作り直すことになります。

ですので生成したAPI Keyは、必ずコピーして保存しておくようにしましょう。

SMTP設定

SMTP設定は以下ようになり、この情報は他のシステムのメール送信プログラムなどにも使います。

サーバー名 smtp.sendgrid.net
平文・TLS時のポート番号 25か587および2525、587を推奨
SSL時のポート番号 465
ユーザー名 「apikey」で固定です
パスワード 先程生成したAPI Key情報

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