メール一斉送信をOfficeで実現する(Outlookの連絡先とWordの宛名差し込みで一斉配信)

メール一斉送信をOfficeで実現する(Outlookの連絡先とWordの宛名差し込みで一斉配信)

メール一斉送信をOfficeで実現する(Outlookの連絡先とWordの宛名差し込みで一斉配信)

OfficeソフトのOutlookとWordがあればメールの一斉送信が可能です。

宛先となるOutlookの連絡先登録はサブグループ無しで登録するようにしましょう。

差し込みによるメール送信は必HTMLメールで送りましょう。そうしないとエラーになります。

メール一斉送信をOutlookとWordで実現する

本記事では、Officeソフトを使ってメールの一斉配信をする方法をご紹介します。

まずは基本的な流れを押さえておきましょう。

使うのはOfficeのOutlookとWordです。

Outlookへの「連絡先」登録

はじめにOutlookの「連絡先」にメール送信するユーザー情報を登録する必要があります。

連絡先は様々な情報データの入力ができますが、メール配信のために登録するのなら以下の最低限度で良いと思います。

・名字
・名前
・メールアドレス

最低限これだけあれば、差し込みメール送信に支障はないと思います。

各メール文面ごとに表示の違いがあるのは、相手の名前と送信するメールアドレスですからね。

メール文面はOutlookではなくWordで作って準備します。

Wordの差し込み印刷機能を使う

Wordの差し込み印刷機能は、印刷する以外に電子メールアドレスの送信もできるんですね。

差し込み先のデータとして、先ほど登録したOutlookの連絡先を読み込む事になります。

年賀状の差し込み印刷の様に連絡先の件数分を指し込む事ができ、連絡先の各レコードを行き来できます。

Wordから一斉送信

最終的にWordから一斉にメール送信をする訳ですが、この時Outlookは開いてても開いていなくてもOKです。

送信元はOutlookでメイン設定してあるメールアドレスからとなります。

注意点

操作方法を紹介する前に、いくつか注意点があります。

・Outlookから一度に送信できる件数は500件
・OfficeソフトのOutlookとWordは同じバージョンを使う事
・送信するメールは「HTMLメール」にする事
・32bit・64bitなどの種類はOSに合わせたもの使う事

メールの送信時に「MAPIでエラーが発生したため、メールは送信できませんでした。」とガイダンスが出る事があります。

その場合は、上記の注意点を確認してみましょう。

今回手順の紹介時の画像は、Outlook2019(64bit)、Word2019(64bit)を使っています。

それでは早速ご紹介しましょう。

Outlookの連絡先登録

アドレス帳アイコン

まずはOutlook画面の左下にあるナビゲーションバーから、人物マーク(連絡先アイコン)をクリックしましょう。

送信するユーザーの登録をしていきます。

送信グループを作る

連絡先-(メールアドレス)

左上に「個人用の連絡先」の欄が表示されるので、下に出ている「連絡先-(メールアドレス)」の表記欄を右クリックします。

※ここには何段か見出しがあるかも知れませんが、どれを選んでもOKです。

右クリックメニューから「フォルダーの作成」をクリックします。

新しいフォルダ作成パネル

パネルの名前の欄に設定したいグループ名を入力して「OK」を押します。

個人用の連絡先欄に作成したグループ名が表示されます。

出す人をグループ分けする

一斉配信する連絡先を分けるなら、ここで複数のグループを作っておきましょう。

右クリックからフォルダーの作成を繰り返して、数種類の連絡先グループを作ります。

そのグループ内に連絡先を登録する事で、出すユーザーのグループ分けができます。

連絡先の登録

ではユーザーを登録していきます。

グループ名をクリック

登録をする前に新しく作成したグループ名をクリック選択しましょう。

そうしないと登録する情報がそのグループの中に入りません。

その上で左上の「新しい連絡先」パネルをクリックすると、たくさんの入力欄が出てきますので必要な情報を登録していきます。

ユーザー情報入力画面

登録し終わったら左上の「保存して閉じる」をクリックして保存しましょう。

1件目を登録した状態

登録がされたら再度「新しい連絡先」を押し、そのグループに入れるユーザーを登録していきましょう。

時間は掛かるかも知れませんが、登録が済んだらOutlook側の操作は終了です。

サブグループを分ける必要は無い

サブグループ1を作った状態

ここで「新しい連絡先グループ」をクリックすると、最初に作った連絡先グループ名の中でさらにサブグループ分類する事ができます。

しかしここでサブグループを作ってもあまり意味がありません。

サブグループは1人とみなされる

Wordの差し込み機能では、一つの連絡先グループ内で送る人・送らない人の選別ができます。

ただサブグループに関してはWordの差し込み機能では「1人」と見なされてしまいます。

なので、サブグループ内の送信者は誰が入っていようと全て送信されてしまいます。

・連絡先グループ…中の人物選択が可能
・サブグループ…Word内では「1人」とみなされ中の選択は不可

差し込み印刷機能を使ってメールを送るのなら、グループ分けは「連絡先グループ」のみと覚えておきましょう。

元々の連絡先(メールアドレス)リストから、ユーザー情報を移動させる事もできます。連絡先グループのリストを右クリックしてメニューから「移動」を選択し、対象グループ名を選べば移動してくれます。

Word差し込み印刷で連絡先データ読込

次はWordの設定です。

差し込み文書から差し込み印刷の開始、電子メールメッセージをクリック

Wordを新規作成で開き、上部のメニュー欄から「差し込み文書」をクリックします。

「差し込み印刷の開始」をクリックし、展開メニューから「電子メールメッセージ」をクリックします。

すると画面も白紙文書から「メール作成画面」になります。

宛先グループ選択

宛先の選択からOutlookの連絡先をクリック

「宛先の選択」パネルをクリックし「Outlookの連絡先から選択」をクリックします。

連絡先の選択

メールを送信したい連絡先グループをクリックして「OK」を押します。

この時グループ名は一つしか選べませんので注意しましょう。

「差し込み印刷の宛先」画面

差し込み印刷の宛先

チェックマークの付いた宛先リストが表示されるので、送る人・送らない人のチェックを付け外しします。

確認したら「OK」を押します。

サブグループがある場合

先ほども説明しましたが、ここでサブグループについてもう一度触れておきます。

連絡先グループの中にサブグループを作成していた場合、上記リスト欄にサブグループ名が表示されます。

サブグループ名にチェックを付けた場合、中の連絡先リスト全員が自動で送信対象になります。

サブグループ内の連絡先を選別する事はできませんので、選別したいなら大枠の連絡先グループ単位で分けておきましょう。

変動データ挿入・メール文作成

宛先を選択したら、次はメール文面の作成です。まずは宛先ごとに変動するデータ部分を作ります。

相手先の「氏名」と、後ろに「様」を付けて表示させましょう。

レコードごとに変化するデータを作る

差し込みフィールドの挿入から項目を選んでクリック

「差し込みフィールドの挿入」から「名字」をクリックします。

文面に名字フィールドが挿入された状態

文面欄に<<名字>>と表示されますので、スペースを入れます。

同様に「差し込みフィールドの挿入」から今度は「名前」をクリックします。

文面に名字フィールドが挿入された状態

続けて<<名前>>と入りますので、スペースを入れて「様」と入力しましょう。

これ以外に表示したい固有のフィールドデータがあれば挿入して下さいね。

結果のプレビューをクリックしてレコード確認

「結果のプレビュー」を押すと挿入したフィールドのデータが確認できます。

上記例ではユーザーの名前とメールアドレスを表示させています。

各レコードを行き来すると、氏名の欄が切り替わっていくのがわかります。先ほど差し込み印刷の宛先でチェックを付けた人だけが、プレビューのレコードに出てきます。

固定のメール文面を作る

宛先ごとに変動するデータ部分以外は、通常通りのメール文面を作成しましょう。

メール文面はいつでも変えれるので、連絡先グループごとに送信内容を変えていきます。

送信はHTMLメールで送るので、画像を入れたり文字のスタイルを変更する事もできます。

受け取り手がHTMLメールをブロックしている場合は、希望通りには表示されません。

メール文面が完成したらいよいよ送信です。

一斉送信

完了と差し込みの電子メールメッセージをクリック

「完了と差し込み」ボタンをクリックし「電子メールメッセージの送信」をクリックします。

電子メールに差し込みの画面が表示されます。

電子メールに差し込みの画面

電子メールに差し込みの画面

宛先欄:電子メールアドレス

まず宛先は「電子メールアドレス」になっている事を確認しましょう。

ここに各連作先のメールアドレスが入っているはずだからです。

件名欄:タイトル

次に「件名」にメールのタイトルを入力します。

メールの形式欄:HTML

その下のメールの形式は、必ず「HTML」を選びましょう。それ以外を選ぶとメール送信ができません。

レコードの送信欄:すべて

レコードの送信は「すべて」を選択しましょう。

ここでの「すべて」とは、チェックを付けた人全てです。

もし部分的に送信するのであれば現在のレコードや、指定したレコード間を選ぶ事ができます。

最後に「OK」を押すと一斉に配信がされます。これで終了です。

MAPIでエラーが発生したため、メールは送信できませんでした。エラーに注意

エラーで送信できない

冒頭でも説明しましたが、下記のエラーが出て送信できない場合があります。

エラー画面

「MAPIでエラーが発生したため、メールは送信できませんでした。」

そんな時は冒頭で注意書きしたOffceのバージョンや、32/64bitのチェックを行いましょう。

Outlookがメインのメーラーになっていない場合も同様のエラーが出る場合があります。

HTMLメールオンリーである

これが一番重要ですが、この一斉配信はHTMLメールでしか送る事はできません。

メール形式を「書式なし」などにして送信すると、下記のような画面が表示されます。

送信許可ガイダンス

ここで許可をしても、上手く送信ができないので注意しましょう。

先ほどの「MAPIでエラーが発生したため」のエラーも最後にでます。

一度Wordを閉じた場合

Word自体を保存しておけば、メール文面や挿入したフィールド情報は保存がされます。

データベースのデータが挿入されるガイダンス

ただしWordを開く際は、宛先のデータベース先を聞かれるはずです。

連絡先の選択

先ほどの連絡先グループの中から1つ選ぶようにしましょう。

連作先を選ぶひと手間ありますが、文面は残っている訳ですからいつでも使う事ができますね。

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