ブラウザキャッシュをクリアする(サイト別・全キャッシュ)
ブラウザのキャッシュをクリアする事で、残りやすいリダイレクト設定を解除する事ができます。
特定サイトのキャッシュは開発者ツールから、全てのキャッシュは設定ニューからクリアができます。
管理者や関係者であればキャッシュをクリアしなくてもシークレットウィドウを出す事でも対応できます。
ブラウザキャッシュをクリアしたい
本記事はブラウザのキャッシュをクリアする方法をご紹介します。
キャッシュがあると2回目のサイト表示の際にすぐに表示されるなど様々なメリットがありますよね。
しかし時にはキャッシュが邪魔をして上手く進まない場合もあるのです。
キャッシュをクリアする理由
WEBサービスをスムーズにするために使われるのがキャッシュです。
これがあれば2回目以降のWEBサイト表示が各段に早くなりますし、処理負担も軽減できるので大変便利です。
ではなぜキャッシュをクリアするのか、その必要性に迫られるケースを一部ご紹介しましょう。
サイトのリダイレクトを解除する
例えばサイトAとサイトBとがあったとしましょう。
現在サイトBは制作中のため、完成するまではサイトBの訪問者をサイトAに転送を掛ける場合があります。
このリダイレクト設定は厄介で、一度掛けてしまうと、解除してもなかなか効果が消えません。
リダイレクト設定を解除しているのに、サイトBを表示させるとサイトAに飛んでしまう訳です。
そんな時に、このサイトBに関するキャッシュを削除すればリダイレクトが解けてくれます。
キャッシュをクリアする方法を知っていれば、キャッシュが切れるまで長々と待つ必要がありませんね。
SSL化したサイトをSSLなしで表示させる
これも特別な例かも知れませんが、実際に遭遇するケースです。
例えばHTTPS通信、いわゆるSSL化したサイトのサーバーを引っ越しする事になったとします。
引っ越しの際に大切なのは、移設データの表示状態を事前確認しておく事ですよね。
SSL化前なのでhttp:で確認が必要
もしそのサイトが企業認証SSLを使っているのなら、移転させる前からSSL化する事ができます。
しかし無料で利用できるLet's EncryptなどのSSLを使っている場合、移転した後でないとSSL化ができません。
移転前にSSL化ができない以上、事前確認の際はどうしてもhttp:でデータを表示する必要があります。
リダイレクトが邪魔する
SSL化サイトの場合は大抵、http:で接続してきた時にhttps:へリダイレクトする様にしています。
これがブラウザのキャッシュに残っている訳ですね。
SSL設定がされていないサイトをhttpsで表示した状態
http:で確認したくても強制的にhttps:に転送され、いつまで経ってもWEBサイトが確認できない訳です。
そんな時サイトのキャッシュをクリアすれば、転送が解除されるのでhttp:で確認ができる様になります。
特にWordpressサイトの事前確認時にキャッシュクリアは重宝します。
引っ越し時に限った事では無く、通常サイトの場合もhttps:へリダイレクトを掛けているとhttp:表示をする事が難しくなります。
特定サイトのキャッシュをクリアする方法(Microsoft Edge版)
まずは対象とする特定のWEBサイトに関するキャッシュをクリアする方法です。
まずはキャッシュをクリアしたいWEBサイトをどのページでもいいから開いてください。
これはTOPページでなくても大丈夫です。
F12で開発者ツールを開く
ページを開いた状態でキーボードのF12を押すと、「開発者ツール」画面になります。
この画面上左上にあるサイトURLが表示されている欄の、隣にある更新ボタンを長押しします。
更新ボタンは、矢印が円の様に回転している様な丸いアイコンです。
更新ボタンメニュー
すると以下の3つの項目が表示されます。
・通常の更新
・ハードリフレッシュ
・キャッシュをクリアしてハードリフレッシュ
通常の更新
これは通常の更新ボタンと同じで、F5を押したのと同じアクションになります。
ハードリフレッシュ
これは強制更新と呼ばれるもので、キーボード操作で言うとShift+F5を押したアクションと同じになります。
通常の更新で反映されない場合の強制更新として使われます。
キャッシュをクリアしてハードリフレッシュ
これがサイトのキャッシュをクリアする操作になります。
これを押す事で、今開いているWEBサイトのキャッシュがすべて消去されます。
キャッシュをクリアしてハードリフレッシュを押す
今はマウスを長押しして、メニューを表示させている状態ですよね。
「キャッシュをクリアしてハードリフレッシュ」メニューまでカーソルを移動させてマウスを離しましょう。
これでキャッシュがクリアされます。
一度ブラウザを閉じたのち、もう一度対象サイトを開きましょう。
これにより、キャッシュが無い状態で初めてそのWEBサイトを訪問したのと同じ状態になります。
マウス操作で管理ツールを開く
PCによっては、F12キーを押しても開発者ツールが開かない場合があります。
その場合はマウス操作で開きましょう。
マウス操作・キーボード操作
ブラウザ右上にある「…」マークをクリックします。
開いたメニューから「その他のツール」へマウスを合わせ、さらに開いたメニューで「開発者ツール」を選択します。
もしくは「Shift+Ctrl+I」のキーボードショートカットを押す事で、直接管理者ツールが開きます。
「Shift+Ctrl+I」を押すごとに管理者ツールがON・OFFされます。
特定サイトのキャッシュをクリアする方法(Google Chrome版)
Google Chromeの場合は、Edgeの「開発者ツール」の名称が「デベロッパーツール」になっているだけです。
Edgeの時と同じ操作手順で「デベロッパーツール」が開きます。
「Shift+Ctrl+I」のキーボードショートカットも同じです。
長押しメニュー
・通常の再読み込み
・ハード再読み込み
・キャッシュの消去とハード再読み込み
名称はEdgeと少し違いますが、メニューの効果や順番は共に同じです。
キャッシュをクリアする場合は一番下の「キャッシュの消去とハード再読み込み」をクリックしましょう。
キャッシュを全削除する方法(Microsoft Edge版)
次にMicrosoft Edgeでキャッシュを全クリアする方法です。
先ほどの「…」マークから「設定」をクリックします。
設定ページが開いたら、左の項目から「プライバシー、検索、サービス」を選択します。
開いたページで「閲覧データをクリア」の欄を探し、右側に付いている「クリアするデータの選択」ボタンを押しましょう。
各種チェック項目が並んでおり、ここで閲覧履歴やダウンロード履歴、Cookieも選択できます。
「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを付けて「今すぐクリア」をクリックします。
注意
ここで実際に押してしまうと全てのキャッシュが本当に削除されてしまいます。
削除する際は十分注意しましょう。
キャッシュを全削除する方法(Google Chrome版)
次にGoogle Chromeキャッシュを全てクリアする方法です。操作はEdgeとそれほど変わりません。
ブラウザ右上にある「…」マークを押して「設定」をクリックします。
設定ページが開いたら、左の項目から「セキュリティとプライバシー」を選択します。
中央部分に「閲覧履歴データの削除」の欄がありますので、それをクリックしましょう。
この画面で必要な項目にチェックを付けるとそれが削除される仕組みです。
キャッシュの他に閲覧履歴やCookieなどのデータも削除対象として選択できます。
「キャッシュされた画像とファイル」にチェックをつけて「データを削除」ボタンを押します。
注意
ここで実際に押してしまうと全てのキャッシュが本当に削除されてしまいます。
削除する際は十分注意しましょう。
上部に基本設定と詳細設定のタブが分かれています。詳細設定欄では削除対象をより細かく分類・選択する事が可能です。
シークレットウィンドウを使う方法
.htaccessのリダイレクト設定が残るのは面倒ですが、それよりさらに面倒なのはリダイレクト設定を何度か確認する場合です。
リダイレクト設定は一度実行するとキャッシュがこびりつきます。
だからと言って毎回、今回紹介したキャッシュクリアをする訳にはいきません。
そこで重宝するのがシークレットウィドウです。EdgeではinPrivateブラウズと呼びます。
Google Chromeのシークレットウィドウ
EdgeのinPrivateブラウズ画面
キーボード操作
ブラウザを開いた状態で、下記に紹介するショートカットでシークレットウィンドウを開く事ができます。
リダイレクト処理を何度も確認したい時には、こちらがオススメです。
Google Chrome…Ctrl + Shift + N
Microsoft Edge…Ctrl + Shift + N
Firefox…Ctrl + Shift + P
閉じるとキャッシュをクリアする
シークレットウィドウは、閉じる際に毎回キャッシュをクリアします。
開いている間のキャッシュは取得するので、開いたまま再訪問するとそのキャッシュを読み込みます。
ただシークレットウィンドウを閉じれば全てのキャッシュが削除されます。
なので一度閉じてから開くだけで、キャッシュを読まずにサイトにアクセスできるという訳です。
サーバー側(.htaccess)でキャッシュをクリア
使いどころは限定されると思いますが、.htaccessでキャッシュをクリアする方法もあります。
サーバー側でキャッシュをクリア
これまでご案内したのは全てユーザー自身による操作です。
全てユーザー側の能動的な行動に任せるのはサービス上よくありません。操作を知らない人もいますからね。
以下の様に.htaccessに書けば、全てのファイルに対してキャッシュを取らなくなります。
しかし長時間この設定を利かせたままにするのはユーザーに不親切なので、期間を限定して使うようにしましょう。
.htaccess記述例
Header set Pragma no-cache Header set Cache-Control no-cache
注意頂きたい事
以上、ブラウザのキャッシュをクリアする方法をご紹介しました。
一つ覚えておいて頂きたいのは、初めてWEBサイトを訪問するユーザーのブラウザにキャッシュ情報は無いという事です。
何度もそのサイトを訪問する人、つまり関係者や管理者のブラウザにキャッシュが残りやすい訳ですね。
サイト更新が反映されない
よくWEBサイトの情報を更新した際、それがすぐに反映されない場合がありますよね。
そこでクライアントにキャッシュクリア方法をお教えたりしますが、「一般ユーザーにこんな操作をさせるのか」と言われます。
もちろん頻繁に訪れるユーザーに対しては配慮が必要になりますが、そうでない通常ユーザーにキャッシュ情報はありません。
キャッシュの意味を理解する
今回の様な事をしなくても、訪問時にはきちんと更新情報が表示されているはずです。
キャッシュ情報はあくまで前回の情報を記録して、2回目以降を円滑にする仕組みです。
頻繁に見る人と見ない人で差が出る事を踏まえておきましょう。