ドメインエイリアスとは(別名ドメインで共通WEBページを表示、メールアカウントも利用可)

ドメインエイリアスとは(別名ドメインで共通WEBページを表示、メールアカウントも利用可)

ドメインエイリアスとは(別名ドメインで共通WEBページを表示、メールアカウントも利用可)

ドメインエイリアスとは本来のドメインの別名ドメインを設ける事です。別名ドメインでも同じWEBページが表示されます。

ドメインエイリアスのポイント

・ドメインエイリアスとは本来のドメインの複数別名を設ける事
・別名ドメインでも本来のドメインWEBページが表示される
・本来のドメインと同じメールアカウントが別名ドメインでも利用できる
・各メールアカウントへメールは本来のメールアカウントにも届く
・ドメインエイリアスの設定はドメイン管理会社ごとに違う

ドメインエイリアスとは

ドメインエイリアスとは、エイリアス(別名)の言葉通り、別名ドメインの事です。

ドメインエイリアスにより一つのWEBサイトを表示させる2つ以上のドメイン名を持つことができます。

1つのWEBサイトを表示するもう一つのドメインを指す

例えば本来のドメイン名によるWEBサイトが「domain-a.com」というドメインだったとしましょう。

この時別ドメイン「domain-b.com」を取得して、このドメインでも「domain-a.com」のサイトを表示する状態がドメインエイリアスです。

※本来のドメインIPを指す「追加のドメイン名」を作成する感じですね。

エイリアスは、追加したいドメイン側に対して設定

まず本来のドメイン(例えばdomain-a.com)で通常通りサイトデータの入ったWEBサーバーをホスト設定します。

さらに2番目のドメイン名(例えばdomain-b.com)は別途購入しておく必要があります。

その上でその2番目のドメイン(別名側)のホストして「最初のドメインのホスト名」(domain-a.com)をポイントする事で実現します。

本来のドメイン側に設定するのではない

エイリアス設定は本来のドメイン側(domain-a.com)ではなく「別名ドメイン側」(domain-b.com)におこなうものです。

本来のドメイン側(domain-a.com)に設定するのではありませんので、間違わないようにしましょう。

特徴:見た目には一つのWEBサイトしかない

この様に2つ以上のドメイン名が同じホストアカウントを参照する事をドメインエイリアスと呼びます。

URL表示は別名ドメインのまま

別名ドメインはアドレスバーのWEBサイトを経由するため、表示した際のWEBページは「入力したドメイン名」で表示されます。

例えばhttps://domain-b.com/ と入力すると
そのURL表示はそのままで中身が
https://domain-a.com/ のデータが映ります。

この時「https://domain-b.com/」にアクセスする全てのユーザーが「https://domain-a.com/」サイトにアクセスする事になります。

※domain-b.comが持つ専用WEBデータは存在しません。

ドメインのエイリアスのプロパティ

ドメインエイリアスは、DNSおよびメールに関して通常のドメインホスティングアカウントの全てのプロパティを有しています。

唯一の違いは本来のドメインのWEBデータを表示する代わりに、独自のWEBページを持たない事です。

WEBデータ以外のDNSやメール設定は全て保有しています。

ドメインエイリアスが使われる用途

属性違いドメインの不正利用を防ぐ

以前大企業が使っていたドメインエイリアス用途としては、自社の屋号の「属性違いドメイン」のカバーが代表的です。

あくまで例えばですが、コカ・コーラ社のcocacola.co.jp ドメインに対し、属性違いで「cocacola.net」ドメインが未取得の状態だったとします。

第三者がこのcocacola.netを取得してコカ・コーラとは全く違うWEBサイトを立ち上げた場合はどうでしょう。

何も知らない人は「これもコカ・コーラがやっているんだ」と勘違いする可能性がありますよね。

※ドメインの取得自体は自由だからですね。

想定しうるメジャー属性ドメインを一括管理

このようなネット上の企業イメージを守るため、コカ・コーラ側が前もって代表的な属性ドメインを一通り取得しておきます。

そしてドメインエイリアスを使って全て代表ドメインの「別名ドメイン」として統合させる訳です。

こうしておけば、思いつく限りのどのドメインを打っても、全てcocacora.co.jpのWEBデータが映るという訳です。

複数のドメインメールが使える

例えば取扱いブランドドメインbrand-a.comでWEBサイトを公開し、メールも使っていたとしましょう。

例えば、info@brand-a.com などですね。

それに対し別ブランドとして新しく、brand-b.comドメインを取得したとします。

この時brand-bにはオリジナルWEBページは存在しないものとします。

一つのメールサーバーで複数のドメインメールを実現

brand-a.com のドメインエイリアスとしてbrand-b.comを設定すると以下の事が実現できます。

info@brand-a.comを開設していれば、同時に
info@brand-b.comも利用できる様になる

更に別のドメインを追加取得して同じくエイリアス設定をすれば、そのブランド名でもinfoメールを使う事ができるようになります。

この時設定しているメールサーバーはbrand-a.comの1つだけです。

一つのメールサーバーで複数のドメインメールを利用する事ができるのです。

複数ドメインで本来のドメインのサブディレクトリを表示させる技

一部のサイト管理者ははSEO(検索エンジン最適化)の一環として、単一のWEBサイトにエイリアスされた複数のドメインをあえて使用しています。

ドメインがTOPページとして表示するルートWEBディレクトリ以外の「サブディレクトリ」に、別名ドメインのポイントをマッピングする技術です。

こうすれば、brand-b.comを表示させた時に以下の事が実現できます。

brand-b.comの表示先

brand-a.com/brand-b/ディレクトリを直接表示
brand-b.brand-a.comのサブドメインを直接表示

これによるSEO効果の度合いはあくまでサイトのコンテンツにもよります。

しかし今のGoogleのアルゴリズムから推測すると、スパム的な扱いになり危険ではないかと個人的には思います。

ドメインエイリアスのメリット

2つ以上のドメインで一つのWEBサイトを表示できる

やはり何と言っても、指定した複数のドメインで一つのWEBサイトを表示できる点でしょう。

これは各目的別に取得したドメインを集約させたり、キャンペーンなどPRの一環として使うなど様々な用途に利用できます。

上で説明した「属性違いドメインの集約」ももちろん利用用途の一つです。

複数のドメインメールの利用管理が簡単

さらには先述した通り、一つのメールサーバーでドメインメールが複数使える事も大きなメリットと言えます。

通常は取得したドメインでメールを利用しようとする場合、ドメイン設定をサーバーに行う必要があります。

しかしそのような事をしなくても、本来のドメインの別名(エイリアス)として登録しておけば、ドメインメールが使える様になるのです。

主な利点としては以下が挙げられます。

エイリアス設定によるメールアカウント管理の利点

・ドメインのメールアドレスごとに追加料金を支払う必要がない
・多くのメールアドレスを維持するのが比較的容易になる
・本体ドメインだけメールアカウントを管理するので楽

メールは全てのアカウントに届く

例えばbrand-a.comドメインのエイリアスとして、以下のドメインを設定していたとしましょう。

domain-b.com
domain-c.com
domain-d.com

ここでcontact@domain-a.com のメールアカウントを開設した場合、同時に4つのドメインメールが開設される事になります。

contact@domain-b.com
contact@domain-c.com
contact@domain-d.com

そして以下の3つのアカウントへの受信メールは全て本来のドメインのアカウントにも届きます。

contact@domain-b.com 宛て
contact@domain-c.com 宛て
contact@domain-d.com 宛て

全て、contact@domain-a.com にも届く

この時・brand-b・brand-c・brand-dへ届く各メールは、あたかも実際にbrand-a.com宛てに送信されたかのように届きます。

メール返信の場合

このようにエイリアス設定でメール受信に関してはかなり便利になります。

ただし、この受信したメールに対してそのまま返信を掛ける場合brand-a.comで返信を掛ける事になりますよね。

この時、やろうと思えばbrand-bやbrand-cのアドレスで返信する事もできます。しかし各ドメインのDNSやサーバー設定が必要になります。

詳しくはまた別記事でご紹介する予定です。

メールが有料のサービスで効果を発揮

「Wix」でWEBサイトを公開している人はドメインメールの利用の際「G Suite」を使っている人が多いと思います。

「G Suite」はドメインメール利用が有料のサービスですので、ドメインが追加になる場合などはこの別名登録が重宝します。

有料となるセカンダリドメインとしてではなくエイリアスとして登録すれば、利用中の契約メールアカウントと同種のメールアカウントが利用できる様になるのです。

ドメインエイリアスの設定例(お名前.comの場合)

設定手順

お名前.comNaviにログインします。写真選択認証が出たら押しましょう。

ログイン

上部の横並びメニューから「ドメイン」をクリックします(ドメインの設定はこちらと書いてあります)。

ポップアップ画面が上に出たら「管理画面から移動する」を押しましょう。

画面が変わったら、右上にある「ドメイン機能一覧」をクリックします。

ドメイン機能一覧

DNS関連機能の設定

一覧の中から下の方にいき「ネームサーバー設定」欄にある「DNS関連機能の設定」をクリックします。

DNS関連機能の設定

エイリアスの設定をしたい「別名ドメイン」にチェックを付けて下にある「次へ」をクリックします。

ドメイン選択

次に「DNSレコード設定を利用する」欄を探して「設定する」ボタンを押します。

DNSレコード設定を利用する設定

下記の表欄に必要事項を選択・入力して設定を追加する事になります。

エイリアスはCNAME設定

今回はエイリアス設定なので、ホスト名欄に「www」、TYPE欄で「CNAME」を選択し、VALUEに「別名ドメインのホスト名」を入力します。

CNAME入力例

ホスト名は本来ドメインによって違うので調べる必要があります。

数値部分は触らずに大丈夫です。

DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認にチェックが入っている事を確認して、一番下の「確認画面へ進む」をクリックします。

一番下の「確認画面へ進む」欄

内容を確認して問題なければ設定を完了させます。

ドメインエイリアス設定時の注意

エイリアス設定は別名ドメイン側に対しておこなう事

このエイリアス設定は本来のドメインに対してするものではありません。別名ドメイン側に対してする設定です。

間違って本来のドメインに対して設定しないようにしましょう。

先ほどのCNAME欄で入れるホスト名は「本来のドメイン」のホスト名になります。

ネームサーバー情報が変わる

取り立てのドメインを別名として使う場合もあれば、元々使っていたドメインをエイリアス(別名)として使う場合もあるでしょう。

その場合はそれまで設定していたネームサーバー情報が変わります。

今回はエイリアスとして使うだけなので問題はないはずです。

お名前.comの場合

お名前.comではこのレコード設定をおこなう場合、ネームサーバー情報が下記になっている必要があります。

01.dnsv.jp
02.dnsv.jp
03.dnsv.jp
04.dnsv.jp

先ほど確認画面へ進むボタンを押す手前に「DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認」にチェックが入った状態がありましたよね。

これはレコード変更と同時にネームサーバー情報まで上記情報にセットで切り替えるためなのです。

DNSレコード設定は自己責任

今回はエイリアスとして使うだけなので問題はないと思います。

しかし本来このようなレコード設定をおこなう場合、WEBページの表示先「Aレコード」やメールサーバー先「MXレコード」などまで全て自分で設定する必要があります。

DNSレコードの設定に関しては自己責任なので十分注意しましょう。

各ドメイン会社ごとに設定は違う

実際にドメインエイリアスを設定するためには、この様にドメイン管理会社のコントロールパネルで設定が必要になります。

今回は例としてお名前.comの操作をご紹介しましたが管理先のドメイン会社ごとにその設定手順は変わります。

DNSレコード設定の様に自分で任意で設定するのではなく、エイリアスにチェックを付けてエイリアスドメイン名を入れるだけの親切なところもあります。

詳細は各管理会社のヘルプページや直接問い合わせをするなどして確認してくださいね。

まとめ

以上ドメインエイリアスについておおまかなご紹介をしました。

以下にポイントをまとめておきます。

ドメインエイリアスのポイント

・ドメインエイリアスとは本来のドメインの複数別名を設ける事
・別名ドメインでも本来のドメインWEBページが表示される
・本来のドメインと同じメールアカウントが別名ドメインでも利用できる
・各メールアカウントへメールは本来のメールアカウントにも届く
・ドメインエイリアスの設定はドメイン管理会社ごとに違う

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