WEB画像の翻訳はテキスト抽出・翻訳変換された画像再構築まで可能に

WEB画像の翻訳はテキスト抽出・翻訳変換された画像再構築まで可能に

WEB画像の翻訳はテキスト抽出・翻訳変換された画像再構築まで可能に

WEB画像の翻訳はWEBサイトやアプリ等のOCR機能により、iPhoneでも簡単にテキスト抽出・翻訳ができます。

画像上のテキスト部分のみを抽出・翻訳変換して画像を再構築する技術も生まれています。

国内のECサイトが多言語圏へ進出するためにも、このWEB画像の自動翻訳化・自動変換技術が望まれます。

WEB画像翻訳とは

画像翻訳とは、ユーザーがWEB画像上の海外言語のテキストを(日本語などに)翻訳できる技術ですね。

WEB上の画像以外にも、紙面や印刷物(ポスター・バナー・メニューリスト・看板・文書・Screenshotなど)を撮影したものも翻訳ができます。

この技術は光学式文字認識機能、いわゆる「OCR」を利用した技術です。

画像に含まれるテキストを抽出する技術に加え、抽出したテキストを指定言語へ翻訳する技術も併用しています。

進化する画像翻訳機能

抽出された電話番号やWEBページアドレス(URL)各種テキストは、簡単にデータ変換ができます。

それをそのままSNSや電子メール送信したり、連絡先リストへ情報登録する事ができる訳ですね。

さらにはWEB画像上のテキスト部分のみを、他言語に変換した「別画像」として変換・再構築するところまで進化が進んでいます。

画像を翻訳できるWEBサイト

ではまず、WEB画像上のテキストを様々な言語に翻訳してくれるWEBサイトを紹介しましょう。

Yandex Translate

Yandex Translate

変更元と変更先を選ぶ

現在は上部に「ENGLISH - RUSSIAN」と表示されていますが、様々な言語が選択できます。

今回は英語を日本語へ変換しますから、右側のRUSSIANの表記をクリックします。

言語の一覧からJapaneseを選ぶ

一覧リストの中からJapaneseを選択しましょう。

たまに、選択した言語設定が違うものに戻る場合があるので、その際は選択し直しましょう。

翻訳対象画像の選び方

テキスト部分をクリックしてPCウィンドウを出す

画面中央「upload」のテキスト部分をクリックすると、PC内ウィンドウが表示されます。

PC内画像を選択してWEBサイト内に落とす

WEBページとPCウィンドウを並べて、画像をクリックしWEBページ上で離しましょう。

開いたページのエリア内であれば、どこでもドラッグ&ドロップする事ができます。

ネット上の画像の場合

ドラッグ&ドロップするためにはPC上に画像が保存してある必要がありますね。

WEBサイト上の画像を直接翻訳したい場合は、画像のURLを画面下の「image url」のフィールド内にペーストしましょう。

翻訳された画像が表示される

画像をアップすると自動でスキャンされ、指定した言語に翻訳されます。

画像クリックで翻訳
Consumption taxが消費税と翻訳された状態

文字が変換された状態の画像はそのままDownloadする事ができます。場合によってはそのまま使う事ができる訳ですね。

テキストに起こす

画像の翻訳状態は確認できましたが、この翻訳した文章を使いたい場合もあるでしょう。

画像上の日本語はそのまま利用できません。ですので以下の様にしましょう。

右上のopen as textボタン

画像を翻訳した状態で、右上の「open as text」のボタンをクリックしましょう。

左枠に英語、右枠に日本語のテキストが表示された状態
Consumption taxを消費税と翻訳した状態

すると、翻訳前と後の言語がテキストベースで表示されます。

この状態なら、自由にテキストをコピペして使う事ができますね。

Translate Image

もう一つ紹介するのが以下のサイト「Translate Image」です。

Translate Image

同じく画像テキストを抽出・翻訳してくれるサイトですね。

言語選択

まずは左欄のOriginal Languageの欄で「英語」などを選択しましょう。

言語選択で表示された一覧

言語一覧は右端が見切れていますが、英語などはそこにありますので画面下のスライドバーを動かしましょう。

画像の選択・翻訳

UPLOADボタンを押してPC内画像を選択する様子

画面右側にあるUploadをクリックすると、PC内画像を選択できます。

WEB画像の場合は、フィールド欄に画像URLをペーストしてGoボタンを押しましょう。

表示された画像のテキスト部分に赤枠が付く

画像を選択すると、画面下に取り込んだ画像が表示され、対象の言語部分に赤枠が表示されます。

赤枠をクリックすると翻訳された言葉が表示される仕組みになっています。

対象部分をクリックする必要があったり、テキストを再利用できないので、使いにくい印象です。

GoogleChromeでのWEB画像テキスト抽出・翻訳

WEB画像を翻訳するツールとしてはGoogle Chormeのアプリが便利です。

アプリの「Image Translate, Documents to Text」をインストールしましょう。

上記サイトの右上「Chromeに追加」を押してインストールします。

翻訳アプリの操作方法

アプリ「Image Translate, Documents to Text」を起動しましょう。

Image Translate Documents to Text
上記WEBサイトが表示されます。

点線内に画像をドラッグ&ドロップするか「ファイルを選択」してPC内の画像を選択します。

Google Driveからも画像を選択できます。

画像選択
選択したら下にある「Convert to Text & Translate」を押します。

変換が始まります。

GoogleDriveへのログインが必要

本機能はGoogle Driveに紐づけされないと利用ができないため、Googleアカウントによるログインを要求される場合があります。

Google Driveを利用した事が無い場合は、Googleアカウントを取得して下さいね。

ボタンの右の欄に「Auto Detect」(翻訳元)と「Japanese」(変換言語)となっています。変更が必要であれば適宜選択しましょう。

Translateをクリック

表示されたTranslateのボタンをクリックします。

ロボットではない認証や画像認証などが出た場合は、クリック認証をします。

翻訳されたテキストが表示されます。

抽出テキストを別言語に翻訳した別画像を再構築

ここで将来のWEB画像のグローバル化を推し進める画像翻訳の進化を紹介します。

元のWEB画像のテキスト部分を翻訳・デジタル画像処理をし「新しい言語テキストが乗った画像」として取得する事ができる技術です。

代表的なサービスが「ImageTranslate」です。

Image Translate(有料)

画像上のテキストを認識し、別の言語に変換して画像を再構築できるWEBツールです。

Image Translate

抽出・翻訳だけでなく画像として再加工

このツールの醍醐味は何と言っても画像上のテキスト部分を別の言語に翻訳した状態で画像を「作り直す事ができる」点ですよね。

翻訳前の画像と翻訳語の画像

有料のサービスですが、この様に任意の画像に関しては別言語の画像に変換できるところまで来ているのですね。

操作レクチャー動画(英語:Youtube)

自動化技術が待ち遠しい

これが自動でできるようになれば、テキストだけでなく画像も自動翻訳される事になります。

もはやWEBサイトは多言語による言葉の壁が一切なくなり、常に世界市場をターゲットにできるようになりますね。

iPhoneのテキスト認識機能を使った翻訳

iPhoneならアルバム内画像上の英語テキストなどを翻訳できます。

まずは画像上のテキストを認識できる様に設定を変える必要があります。

テキスト認識機能を有効にする

設定から一般を開いて言語と地域を押す

設定メニューから「一般」へと進み、「言語と地域」をタップします。

テキスト認識表示

画面下に「テキスト認識表示」の欄がありますのでこれをONにしましょう。

これで画像上のテキストを認識できる様になります。

テキストを範囲選択する

写真アプリからテキスト翻訳したい画像を選択しましょう。

英語表記のバナー今回はこの英語バナー画像を選択しています。

翻訳したい文字部分をどこでも良いので長押しします。

選択メニューが表示された状態

するとカーソルと選択メニューが出てきます。

対象が複数あったり認識しにくい場合

開く画像によっては、テキスト認識する対象箇所が複数あったり認識にしにくい場合があります。

三本線マーク

そんな時は画像の右下部分に「三」のマークが表示されていますので、それを長押しします。

対象箇所がピックアップされた状態

すると、画像上にテキストと認識される個所がピックアップされた状態になります。

単にピックアップされているだけでまだ未選択の状態です。改めて対象となるテキスト部分を選択する事になります。

対象テキスト部分を長押しすると、先ほどと同じカーソルと選択メニューが出てきます。

翻訳する

範囲選択して翻訳をタップ

それでは翻訳したいテキスト範囲を選択して、選択メニューから「翻訳」を押します。

Appleに翻訳処理を送信

Appleに翻訳処理を送信するガイダンス

すると、Appleに翻訳処理を送信するガイダンスが表示されます。

このまま下の「続ける」をタップしましょう。

日本語訳が表示される

選択した文章の日本語訳が画面に表示されます。これで画像上のテキストを翻訳する事ができましたね。

その他の機能

テキスト認識機能をONにしていれば、画像と一体化した電話番号やWEBサイトURLなども認識する事ができます。

カーソルで範囲選択した後にタップすれば電話を掛ける事もできますし、WEBサイトを開く事ができます。

範囲選択していますから、コピーしてメールに貼り付けたり、「共有」から別のアプリに持ってくる事もできます。

専門用語を調べる

範囲選択してメニューから「調べる」を押すと、専門用語を調べる事もできます。

調べる系のガイダンス

上記の専用ガイダンスが表示されますので、下にある「続ける」を押しましょう。

その内容に関する説明が表示されますので、専門用語なども理解する事ができます。

Google翻訳アプリを使ったWEB画像の翻訳

次はGoogle翻訳アプリでの画像テキスト抽出・翻訳ツールを紹介します。

飛躍的に向上したスマホデバイスでの画像テキスト抽出機能

OCRの技術的進歩により、スマホで撮影した画像からも簡単にテキストを認識できるようになりました。

この技術は「モバイルOCR」と呼ばれ、モバイルデバイスのカメラで印刷されたテキストを撮影して抽出する技術です。

今は手軽にスマホの内臓カメラを使用して画像テキストの写真を撮影キャプチャーする事ができます。

Google翻訳アプリの使い方

AndroidまたはiPhoneで「Google翻訳」アプリをインストールして開きましょう。

上部に「日本語」「英語」と表示されているので、それぞれタップすると翻訳元と翻訳先の言語を選択できます。

Google翻訳画面

画面左側にあるカメラアイコンをタップします。

初めて使う場合はアプリがカメラ機能を使える許可をしましょう。

カメラに映ったテキストを翻訳する

リアルタイムで翻訳

左下の「リアルタイム」を選択すると、カメラ枠内に入ったテキストをカメラ枠内で変換して見せてくれます。

自動スキャンされた画面
カメラ枠内が自動で変換されています。

スキャンで翻訳

真下の「スキャン」を選択している場合、真ん中の丸いマークを押すと画面内のテキストスキャンが始まります。

スキャンされた状態
スキャンされた状態

選択された中で翻訳したいテキストを指で塗りつぶしてハイライト表示をさせましょう。

上部にハイライト抽出した文章(図は日本語と英語)が表示されます。

抽出文章が上部に表示される
指で翻訳エリアを塗りつぶすと上部に選択内テキストが表示されます。

右にある「→」マークをタップすると翻訳された文章を保存したり転送したりする事ができます。

インポートで翻訳

インポートを使うとスマホ内に保存されている画像から翻訳したいものを選択できます。

選択した画像が自動的にスキャンされるので、翻訳したいテキスト部分を指で塗りつぶしてハイライトさせましょう。

前回同様に、上部にハイライト抽出した文章が表示されます。

右にある「→」マークをタップすれば、翻訳された文章を保存・転送する事ができます。

LINEを使ったWEB画像の翻訳

LINEのトーク内画像の翻訳

トークルーム中にある画像を読み取りたい場合は、画像をタップして、右上にあるOCR機能のマークをタップします。

右上マークをタップ

初めて使う場合はLINEアプリがカメラ機能を使える許可をしましょう。

文字が選択された状態
マークをタップすると文字部分が選択され、下に翻訳テキストが表示されます。

スマホ内画像の翻訳

スマホ内にある画像をLINEで送る場合は、通常通り左下の写真アイコンを選択して画像を選択します。

選択した画像の右に表示される「A」マークをタップするとテキストが抽出されます。

右上マークをタップ

英語で翻訳

左下の「英語で翻訳」をタップすると英語に翻訳されます。

カメラ撮影画像の翻訳

読み取りたいテキストが目の前にある場合は、LINEのカメラを起動し「OCRモード」に設定して撮影を行います。

初めて使う場合はLINEアプリがカメラ機能を使える許可をしましょう。

カメラ画面の下にある「文字認識」を押して、丸いマークをタップするとスキャンが開始されます。

テキストが画面下に抽出され、英語にも翻訳できるようになります。

画面下に抽出されたテキスト
画面下に抽出されたテキスト

パソコン版LINEでの翻訳

PCの場合はトークルームにある画像を右クリックし「テキスト変換」をクリックするとOCR機能が起動し、抽出・翻訳する事ができます。

テキスト変換

抽出したテキストを翻訳
上記は抽出テキストが数字ばかりなので文章にはなっていませんが、文章になってれば翻訳できます。

対象言語について

読み取れる言語:日本語、英語、台湾語、中国語、タイ語、インドネシア語、韓国語

翻訳できる言語:日本語、台湾語、中国語、タイ語、インドネシア語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、ロシア語、ミャンマー語、ベトナム語、アラビア語、ペルシア語、ヒンディア

テキスト抽出翻訳機能の歴史

2005年9月

日本電気株式会社と奈良先端科学技術大学院大学が、カメラ付き携帯電話をテキストスキャナーに変換できる新しいソフトウェアを発表しました。

本ソフトは日本で同様に装備された携帯電話(名刺と小さなテキストをスキャンし、OCRにて編集可能なテキストに変換する)とは大きく異なります。

2007年7月

米国企業RantNetworkがテキストスキャナー機能と機械翻訳テクノロジーを組み合わせる事に成功します。

画像翻訳機能を搭載したモバイルデバイス向け機械翻訳アプリケーション「Communilator」販売を開始します。

本ソフトは内蔵カメラで印刷物の写真を撮り、OCRを適用してテキストを認識し、25を超える言語に翻訳ができるものです。

2008年4月

NokiaはN73モデル用のShoot-to-Translateアプリケーションを展示しました。

このアプリケーションは、デバイスのカメラを使用して写真を撮り、テキストを抽出して翻訳できます。

アプリケーションは中国語から英語への翻訳のみを提供したものでした。

ノキア氏はテキストと名刺スキャンに加えて、52言語間での翻訳が可能なマルチスキャナー製品を開発中であると語った。

2008年4月

韓国の会社「Unichal Inc.」は、英語テキストをスキャンし、WikipediaやGoogle Translateなどのオンライン翻訳ツールを使用して韓国語に翻訳できるモバイル系テキストスキャナをリリースしました。

本デバイスはUSBポートを介してPC接続もできます。

2009年2月

ブルガリアの会社「Interlecta」がバルセロナで開催された「mobile world congress」で、画像認識や音声合成などのモバイル翻訳ツールを発表しました。

翻訳言語は、中国語・日本語・韓国語はもちろん全てのヨーロッパ言語に対応しています。

ソフトウェアはサーバーに接続して、画像認識と翻訳を行うものです。

2014年5月

Googleは「Word Lens」を買収して視覚と音声の翻訳の品質を向上させました。

テキストや画像をデバイスでスキャンし、即座に翻訳する事ができるようになりました。

OCRは多くの企業やWEBサイトが改善を進めてきたため、OCRと翻訳を組み合わせて画像からテキストを読み取り、翻訳されたテキストを表示する技術が飛躍的に向上しました。

2018年8月

インドの会社が「ImageTranslate」を作成しました。

当サイトでは別の言語の画像を読み、翻訳した上で画像を再作成することができます。

まとめ

以上、WEB画像の翻訳ツールや方法を様々紹介してきました。

画像上のテキストを翻訳して抽出できるようになるだけでなく、テキストを別言語に変換して画像を再構成する機能が非常に注目されます。

この技術が確立されれば、WEBサイトの海外展開において大きな経路拡大が予想されます。

WEBサイトは国外アプローチへ

特に商品の紹介ページ、ショッピングWEBサイトなどで「翻訳して国外にもアプローチしたい」と思うのは当然のことです。

上手くいけばそれだけで数倍~数十倍のユーザーにリーチする可能性が出てくるかもしれませんね。

これまで海外の方にWEBサイトを見てもらう場合、テキスト文章は変換できても画像上の文字までは翻訳されませんでしたよね。

これがテキスト翻訳の際に画像上の文字も翻訳・変換される様になれば、もはやWEBサイトのターゲットエリアに国境はないと言えます。

EC系WEBサイトはグローバル・越境展開が必須

日本国内のECサイトは大手サイトの隆盛もあり、中小WEBサイトはなかなか伸び悩む状況です。

そこで注目されるのがWEBサイトの「多言語圏展開」でしょう。

これからEC系の界隈は「他言語圏の方にアクセスされた場合を考えて翻訳機能を付ける」ような受け身の姿勢ではなく「積極的に国外にアピールしていくべき」と言えます。

待望されるWEB画像テキストの変換技術

伸びる事が予想され事業者側も重要だと認識しつつ、まだ越境ECサイトへの対応が進んでいない様です。

WEB画像の自動翻訳・多言語変換はまだ普及レベルでは無いようですが、これが実現できれば特にEC系WEBサイトにとっては大きく標的拡大できるチャンスになるでしょう。

一刻も早く実現が望まれますね。

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