
月間検索数ゼロのキーワードを狙う(検索ボリュームが少ない単語が勝負)
月間検索数がゼロに近いキーワードは競合が少なく上位表示をさせやすいので、たくさん設定するようにしましょう。
このロングテールキーワードで訪問者が来る場合、そこが競合他社との差別化するポイントになります。
単語の言い回しについてはGoogleの機械学習システムが働くので、様々なパターンで上位にヒットさせてくれます。
普通は狙わない月間検索数ゼロのキーワード
SEO対策の王道では、月間検索数が「ゼロ」のキーワードは大体無視をしますよね。
これは別の意味で、実は大きなチャンスを逃していると言えます。
本記事では、これらの月間検索数がほとんどないキーワードをターゲットにする理由とその方法を紹介します。
月間検索数「0」キーワードは誰も検索していない
SEOキーワードの設定時は、検索ボリュームが多いキーワードをターゲットにするべきと教えられます。
どのSEO記事やノウハウ本を見てもそう書いてある事がほとんどです。
その理由は当たり前ですが、そのキーワードでは誰も検索していないからですよね。
しかし逆にこれらのキーワードを狙って、競合と争うことなく成果を上げる事ができる場合があります。
ロングテールキーワード
月間検索数が「0」と表示されるキーワードとは、実際にどのようなキーワードなのでしょうか。
それはツール自体がデータを提供できない位、極端に検索ボリュームが少ないキーワードを指します。
通常これらのキーワードクエリは、単語の組み合わせが長く、説明に近いものになります。
つまり「ロングテールキーワード」になりますね。
競合が少なくなるので、ランキング上位を狙いやすい
例えば「大阪 レストラン」の検索クエリだと、月間検索数はおよそ数十万件です。
この2単語のみで勝負しようとすると、相当な数の競合他社サイトと競り合う必要がありますね。
そこでここに「大阪 レストラン 格安」などと組み合わせを増やします。
この様に単語を追加するほど検索ターゲットが絞り込まれ、競争他社が少なくなる傾向にあります。
要は検索上位を狙いやすくなるわけです。
検索数・訪問者数自体少なくなる
しかしその長い単語で検索するユーザー自体も減りますから、月間検索数も当然下がります。
なので当たり前ですが訪問者も少なくなるのです。
WEBサイトは訪問者数と成約数は比例関係にあるので、成約数だけ見れば絶対数が少なくなるリスクがあります。
これがロングテールキーワードを必要以上に狙わない一つの理由でしょう。
様々な言い回しをカバーできる時代
ロングテールキーワードは通常、4つ以上の単語を含んだものを指します。
この様に4単語にまで増えると、結果同じ意味でも「様々な表現が存在」する様になります。
検索ユーザーごとにそれこそ様々な書き方がされるので、そのキーワード表現は無数にあると言えます。
この時確かに1クエリごと月間検索数はほぼゼロでしょう。しかし考えられうる全ての表現を合算するとどうでしょうか。
あらゆる言い回しの合計で勝負
例えば以下の様なロングテールクエリを設定する場合、以下の様な様々なバリエーションの「言い回し」が存在します。
・大阪 レストラン 安い
・大阪 レストラン リーズナブル
・大阪 レストラン お得
・大阪 レストラン 安価
いずれも言い回し事こそ違うものの本質的には同じであり、単位あたりの月間検索数はかなり少ないでしょう。
しかし全ての言い回しを合計すれば、それなりの検索ボリュームになる可能性があるのです。
ですので対象ページ内で、できるだけ全ての言い回しをカバーしたい訳です。
Googleの機械学習がそれらをカバー
いかし想定できるすべての言い回しキーワードを設定するのは、ちょっと無理がありますよね。
今、キーワードを詰め込む手法はブラックハットな気がしますし。
実は、これらのバリエーションに対して管理者側で対応する必要はないのです。
これをGoogleの機能がサポートしてくれるからです。
Googleの機械学習で言い回し検索を補助
実は、ユーザーの意図する検索キーワードのうち1つを最適化すれば、他の類似キーワードでもヒットする場合があります。
Googleの機械学習アルゴリズムが、少しずつ言い回しが違っても同じ意図を持つクエリである事を理解できるためです。
この機能により、全ての種類のキーワードを設定しなくても上位表示できるようになるのです。
月間検索数調査ツールの信頼度
月間検索数を測る有名なツール「キーワードプランナー」はもちろん信頼できるツールです。
月間検索数は、実はツールごとにその数値に大きな差が出る場合があります。
これはキーワードプランナーの出す数値があくまで、検索クエリに対する「ボリュームの推測値」を出しているためです。
例えば、あるツールではキーワードの検索ボリュームが4,500なのに、別のツールでは20,000と表示される場合があります。
この差は大きいですよね。正直どちらが本当なのか迷います。
低い数値に重きを置いていない
さらに月間検索数の測定ツールは、検索ボリュームの少ないキーワードに対しての「数値精度」が低いとされています。
これはクエリ情報がデータベースに蓄積される際に、一定量のデータを必要とするためです。
つまりキーワードプランナー自体が、検索ボリュームの少ないキーワードを価値がないと判断していることになりますね。
キーワードツールにどう向き合うか
数値精度が不確かな以上、常にキーワードプランナーのデータを鵜吞みにはできませんよね。
確かにツールを使えば月間検索数の多いキーワードはすぐに発見できます。
しかし本当に重要なキーワードは、数値がゼロの欄にあるかも知れないのです。
月間検索数ゼロのキーワードをターゲットにする利点
月間検索数が極端に低いキーワードを狙うのに、様々なメリットが考えられます。
競争が少ない
繰り返しとなりますがSEO専門家は、誰も検索していないキーワードクエリは無視する傾向にあります。
ですのでそんなSEO担当者の意見をそのまま聞いている競合他社の場合、これらのキーワードはターゲットから外されています。
ここが競合他社よりも優位に立てるチャンスです。
キーワードの競合が少ないという事は、それだけ上位にランク付けされる可能性が高くなります。
※もちろんコンテンツがそのキーワードで適切に最適化されている必要があります。
上位表示させやすい
月間検索数の少ないキーワードは、単語が多くなり文章的なクエリの傾向が強まります。
それだけ疑問や質問系の文言である事が多い訳です。
しかし大半のサイトがこれらを無視するため、これらのクエリでユーザーの要望に一発で応えるサイトはまだ少ないのです。
競合が少ないと言う事は、比較的簡単に上位表示が実現できます。
このニッチな要望に一発で応える事ができれば、ユーザーの信頼度(関連性)が高くなります。
他社との差別化が図りやすい
一見推測しにくいですが、自分のサイトに来る前に競合サイトを見ていた可能性がありますよね。
競合サイトに無いものを自分のサイトで探していると考えれば、それが何なのかを分析する鍵になります。
先程も述べたように、他社は月間検索数の数値からそのキーワードを捨てているのです。
「他社が捨てたキーワードをこちらがカバーする。」これが差別化につながります。
成果につながるユーザーの獲得
確かにこの方法では、何千ものユーザーを獲得する事はできないでしょう。
しかしこういったユーザーは目的意識が高いので、成果につながる可能性が高い訳です。
多くの訪問者はもちろん必要ですが、成果数を上げる事が本来の目的のはずです。
まだ見ぬユーザーと出会うために
WEBサイトへの流入をもっと増やしたいなら、少し戦略を変えましょう。
もっとボリュームのないキーワードも検索対象として検討するべきです。
まだ未訪問のユーザーはたくさんいる
あなたのWEBサイトを今まで一度も訪問した事のないユーザーはまだまだたくさんいます。
なぜそう言えるのか、それはユーザーが強力な競合他社のサイトに今も流れているからです。
月間検索数の多いキーワードは順位の奪い合いになりますから、ランキングで負ければそうなります。
ユーザーの検索行動と巡り合い
ですが、他社を訪れているユーザーが全員満足しているとは限りません。
それは本当の検索意図とは違うけど「導く単語がわからない人」が相当数いるためです。
そういったユーザーは、まずはやはり月間検索数の多いキーワードで検索しがちです。
当然、上位に来ている他社サイトを見る事になるのですが、マッチする情報が見つかりません。
そのユーザーが粘り強く放浪した結果、幸運にもあなたのサイトを訪問してくる訳ですね。
これまでと違う新しいユーザーを獲得できる
あえて月間検索数ゼロ、或いは限りなく少ないロングテールクエリを設定してみましょう。
これであなたのWEBサイトにアクセスするユーザーがいた場合、それは競合他社が対応していないクエリからの訪問の可能性があります。
うまくいけば、今まで1度も訪問した事のないユーザーを獲得する事ができるのですね。
月間検索数の高いクエリでは順位は下のままですが、ロングテールクエリでは順位が上になる事も当然あります。
もしかしたらこのユーザーは、月間検索数の高いキーワードを設定した時よりも、より意欲の高いユーザーかも知れません。
やってみる価値が大いにあるのではないでしょうか。
月間検索数ゼロの価値あるキーワードを見つける
ではどうすれば、このロングテールキーワードを見つけ出すことができるのでしょうか。
そのキモは、やはり「ユーザーが何を検索しているか」を知る事でしょう。
ユーザーがあなたのWEBサイトの製品・サービスを検索する際に「どんなキーワードを使うか」です。
月間検索数が少ないキーワードになるので、最初から単語の候補がある訳ではありません。
やはりとっかかりとなる「月間検索数の多いキーワード」から調べるしかないのです。
関連クエリの調査
まずは検索結果ページの一番下に表示される「関連するクエリ」を確認してみましょう。
大阪 レストラン検索時の関連候補
この項目は、主なクエリに関連する他のトピックについて洗い出しするに役立ちます。
月間検索数が多ければ多いほど、関連項目のバリエーションも多岐にわたります。
これらの中に宝のキーワードが埋もれているかもしれませんね。
関連候補のバリエーションを調べる
Googleが検索サービスで提供するキーワード入力補助機能の事で、かつてGoogleサジェストという名称でした。
Googleの検索バーに単語クエリを入力する事で、検索内容をリアルタイムに予測し候補を表示します。
Googleのオートコンプリートの候補
まずは月間検索数の多いキーワードから入力し、どのような候補が表示されるかを確認してみましょう。
検索パフォーマンスを調べる
Google Search Consoleの検索パフォーマンスをみてみましょう。
検索され訪問された時の検索キーワードが一覧で並んでいますよね。
中には「こんなキーワードで来ているのか」と思う様なワードがあるはずです。
それは自分が意図的に設定をしていないので、月間検索数は非常に低いはずです。
ユーザーが必死こいて探し続けた結果、たどり着いた証かも知れないのです。
そこでこのキーワードで上位に来るように最適化させてあげれば、ユーザーがそのキーワードで一発訪問して来る様になります。
キーワードで検証を繰り返す
問題は、探してきたキーワードが正しかったかどうか検証が必要な事ですね。
当然のことながら「当たり・ハズレ」が出てきます。
単語を幅広く追加して試してみる
検索フレーズや意図が正解だったかを判定するのは、大変な作業です。
ですが、これができる事イコール「ユーザーが何を求めているか」を知る事につながり、それは競合に勝つ決め手になります。
とにかくまずは、サイトにロングテールキーワードを追加してみましょう。
追加すればするだけ、検索クエリ候補の判定がたくさんできます。
キーワード「格安」を追加したケース
例えば「大阪 レストラン 格安」検索だと、安いレストランを検討している訳ですよね。
他の関連するキーワードは先程の様に、「安価」「リーズナブル」「安い」などでしょう。
これらのキーワードは、とにかく安いレストランを希望するユーザーが対象になります。
ユーザーが訪問してくれば吉、そうでなければ次へ
「格安」系のキーワードは非常に具体的ですから、当然月間検索数はさらに少なくなります。
しかしもしユーザーの訪問があれば、高確率でそのレストランを訪問して来る可能性がありますよね。
ここで仮に訪問がなかったら一つ可能性が消えたとして、次の単語を追加する事になります。
これを繰り返していく事で、より精度の高いロングテールキーワードが判明していくのですが、それだけ時間が掛かる事にもなりますね。
まとめ
月間検索数の少ないキーワードを分析して、ニッチなターゲット層をまずは狙いましょう。
月間検索数の多いキーワードから始めると、競合との競り合いになります。
競合が多いと、いくら価値あるコンテンツを作ってもなかなか検索上位を実現する事ができませんよね。
そこで今回はあえて、月間検索数ゼロのキーワードをターゲットにする方法を紹介しました。
そうする事で遠回りにはなりますが、結果的には新しいユーザーの訪問を実現し、その信頼を得ることができます。
潜在ユーザーの目に留まり続けれる様に
価値あるコンテンツを作成すれば、かなり時間は掛かりますがGoogle検索結果の1ページ目にランク付けされ始めます。
さらにコンテンツの関連性が高くその鮮度が高い状態であれば、上位を維持できる傾向にあります。
その結果、まだ手の届いていない潜在ユーザーの目にも、留まる可能性が増える訳です.
月間検索数のないキーワードは、この様にサイトに大きな影響を与える可能性を秘めています。
これらのキーワードを有益に活用する事で、競合他社をかわし新しいユーザーをWEBサイトに引き入れましょう。