SEO契約:作業型と成果報酬型どちらを選ぶ?

SEO契約:作業型と成果報酬型どちらを選ぶ?

SEO契約:作業型と成果報酬型どちらを選ぶ?

難しくなったSEO対策

難しくなったSEO対策

SEOは競合他社サイトとの比較評価で決まる

SEO対策はこれまで説明をしてきたように、キーワードによっては難易度が高く上位表示が難しいものになったと言えますね。

SEO対策で検索順位を勝ち取るには、そのキーワードで上位を狙っている競合他社サイトと勝負(評価をしあう)をする必要があり、自分のWEBサイトがGoogleから100点の評価を受ければ順位が上がるというものではありません。

SEOは相対評価

常にサイトを見比べて競合よりも良い点を取る必要がある、いわゆる「相対評価」である事がポイントになります。

ですので競合他社のサイトが100点の評価を取っていれば、こちらは120点を取る必要があるということになりますね。

これだけインターネットが普及して、競合となるWEBサイトもどんどん誕生している訳ですから、その難易度もどんどん上昇するのは当然の事でしょう。

昔は少しいじったらすぐに順位が上がっていた時代もありました。あの頃は楽しかったのですが、正直なところ今はSEOという言葉を聞いて昔ほどワクワクはしなくなりましたね。…ちょっと愚痴になりました。

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SEO依頼を受けた場合の契約体系

ではそんなSEO対策の依頼をクライアントから受けた場合、その料金体系をどのようにしていますでしょうか?あくまでお仕事ですので報酬を受ける必要がありますよね。

私の場合、大きく分けて2つの報酬の受け取り方を提示してクライアントに選択をしてもらっています。

他にもいろいろな料金の決め方はあると思いますので参考までにご覧ください。

作業型SEO契約

作業型SEO契約

一つは作業型SEOとしての契約体系です。これは自分のおこなったSEO対策を「作業費」と位置づけ、順位が向上する・しないに関係なく作業報酬として費用を申し受けるタイプです。

イニシャル契約と継続契約

作業型SEOには1回のみ費用を申し受ける「イニシャル契約」と「保守契約」とがあります。

イニシャル契約とは?

作業型SEOと言ってもそのWEBサイトが狙っているキーワードによって方向性が変わります。

ターゲットが2つ或いは3つ程度の組み合わせキーワードであり、かつ競合他社がそれほど強くない場合は、内部・外部ともにきちんと1回大きなテコ入れをする事で順位が上がる可能性がありますよね。

少なくとも過去の経験と分析で、それでいけるのか・いけないのかはある程度事前にわかります。

ですので「SEO対策費」と称して、作業完了後に1度だけ申受けします(その費用はキーワードと作業量次第です)。

これがイニシャル契約です。

作業が完了したあと順位に影響するのには最低でも1ヶ月程度は掛かる訳ですので、お支払い頂いたあとクライアントにはしばらく様子を見て頂く事になります。

保守契約(いわゆるSEO継続契約)とは?

これはターゲットとなるキーワードが多岐にわたったり、順位を狙う際の難易度があらかじめ高い(つまり難しい)場合に提案します。この場合1回SEO対策を施したくらいでは足りない事がありますよね。

そこで半年や1年などある程度の長期的なスパンを設定して、その間しっかりとしたキーワード調整・内部外部リンク調整・他社分析・記事作成…などを手掛けていくスタイルです。

その間は「保守契約」という形で月々の保守費(毎月或いは期間ごと)をお支払いして頂く事になります。

順位の保証はありません。

上記のいずれの場合も、おこなったSEOは作業費という扱いですので費用は既に申受けしています。仮に順位が上がらなくてもその保証ができないので、責任を負いません。

ちなみに順位が上がったとしても、その順位は恒久的に維持できるものではありません。

Google様のさじ加減で順位は常に変動するものですよね。ですのでその場合の順位維持も費用には含まれていません。

ちょっとクライアントに対して冷たい態度の契約ですが、要はキーワードの上位表示がそれ程難しくない場合に有効だと考えて下さい。

クライアントにSEO維持作業を任せる

私が手掛けるWEBサイトの場合はほぼ全てに、クライアント自身でできる新着記事の更新機能をつけています。

Wordpressであれば記事投稿の機能がそうですですね。HTMLサイトの場合でも「すぐ使えるCMS」を導入しています。

ページ増大はSEO評価を向上させる

クライアントには新着記事を追加する事でページ数が徐々に増えてくるので、SEO上有利に働きますと説明をしています。

ですのでたくさん新着記事を載せる様にしてもらっています。クライアントにその部分を担当してもらう事で、後はお任せするという感じです。

トラブルにならないようにしっかりと契約説明を

ここが重要なところかと思いますが、このタイプを提案する場合はしっかりとした仕様説明とご契約による縛りが必要になります。

私は基本的にどのキーワードもある程度上位に来る可能性があると事前判断できる場合に、よくこの提案をさせてもらう事がありますが、順位の保証はできない事を再三確認をさせてもらいます。

順位保証をしないタイプのSEO作業ですので、後からクライアントともめたりトラブルにならない様にしなければなりませんよね。

成果報酬型SEO

成果報酬型SEO

契約体系の大枠のもう一つが「成果報酬型SEO」と呼ばれるものです。

これは作業型と違って成果が出た場合にのみ報酬が発生するシステムです。たとえばGoogle・Yahooの検索サイトでそれぞれ上位10位以内にランクインするなど、特定の条件を達成した場合にのみ費用が発生します。

逆に言えば上の例でいくと、10位以内に入らない限りずっと費用は発生しません。いわゆる0円のままですね。

業者側(法人・フリーランスに関わらず)にとっては順位が10位以内に入らない限り報酬が発生しない契約ので、不利な状態でのスタートとなります。

10位以内にランクインした場合は報酬が発生

そのかわり上位10位以内に入った場合はその日数をカウントします。そしてその月ごとにランクインした日数を集計し、その日数×キーワード単価を計算して報酬額を計算します。

キーワード単価とは

それぞれ最初にどのようなキーワードで狙うかを打ち合わせする訳ですが、そのキーワード(の組み合わせ)ごとに「単価」を決定しておきます。

報酬シミュレーション

例えば「名古屋 貸し事務所」
などのキーワードがターゲットだった場合

「名古屋 貸し事務所」が上位10位以内に入った場合…500円
(ここでは税別)と取り決めをします。

今月のランクイン日数が31日のうち20日だった場合
500円×20日=10,000円 となります。

成果報酬がSEOは毎月集計

この成果報酬型SEOはその契約が続く限り毎月継続されていきます。つまり毎月集計をして毎月報酬をもらうタイプです。

ここが作業型SEOと大きく違う点ですね。

作業型の場合と違って、ランクインしたキーワード順位を継続的に維持する事も大きな仕事の一つになっているためです。

クライアントにしてみれば毎月費用が発生する訳です。発生に見合うだけのリターンがあるキーワードかどうかが重要になります。

キーワードごとに単価を設定

上記では「名古屋駅 貸し事務所」がターゲットキーワードでしたが、他にも
「名古屋 レンタルオフィス」
「名古屋 貸ビル」
「名古屋駅 テナント」

などもランクインさせたい場合、そのキーワードセットそれぞれに報酬単価が設定されます。

シミュレーション2

「名古屋 貸し事務所」が500円
「名古屋 レンタルオフィス」が700円
上記の契約で今月20日間ランクインした場合

500円×20日=10,000円
700円×20日=14,000円
となります。

これが毎月20日間達成されれば、毎月24,000円の報酬となる訳です。

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両者のポイント

ポイント

ターゲットキーワードの形態

網を張るか・1点集中か

作業型と成果報酬型は、クライアントのWEBサイトで狙うキーワードが広範囲に網を張る必要があるのか、そうではなく1点集中タイプなのか、によってその選択が変わります。

キーワードをたくさん散りばめてヒットさせたい場合、その全てに成果報酬型の料金単価を設定して費用を発生させるのはちょっと無理がありますよね。

その場合は作業型SEO(年間保守など)の形が望ましいです。保守費用自体は固定のはずですからその中でどんどんキーワードを増やしていくような提案をすればよいと思います。

それに対して一極集中の場合。例えばですが「携帯電話 販売」だけ10位以内を取れていれば後は何もいらない。というスタイルのサイトの場合は、成果報酬型がマッチすると思います。

そのターゲットでランクインすれば毎月成果報酬の費用を払ったとしてもWEBサイトに呼び込めば利益がでるはずですからね。

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成果報酬型SEOにおける注意

初期準備費

業者によっては成果報酬型を契約した場合も、初期準備費として最初にいくらか費用を申受けするケースがあります。

この金額は「作業費扱い」ですので順位に関係なく発生します。私も「要望の達成が難しい」と最初から思うような成果報酬型の契約を結ぶ場合は、この初期準備費用を頂く事がありますね(リスクヘッジです)。

契約解除の場合

最初の半年・1年は解約不可とする事

成果報酬型にしても順位に影響が出るのは先のお話です。一生懸命に頑張っているのに、その成果が出る前に「やっぱりやめた」とか、「別のキーワードにしたい」とか言われたら、正直たまったもんじゃありませんよね。

それから成果が出始めている半端な時期に契約解除されてしまうと、それまでの苦労が水の泡になります。

ですので契約開始から最低でも半年・或いは1年の間は、契約の解除および変更はできないという縛りを設けるべきだと思います。

そうすれば安心して作業に集中できますよね。

解約時は元の状態に戻す

どれだけ元の状態に戻せるか

これが非常に難しいところなのですが、あくまで契約中はあなたへ報酬が発生する訳ですから、その間あなたの力によりそのWEBサイトは評価が高い状態を維持している訳です。

では契約解除となった場合はどうでしょうか。解除後はあなたの力が及ばない訳ですから、WEBサイトはあなたが手掛ける前の評価に戻らないといけないと思います。

ですので、契約解除の際は「それまでやってきた作業や設定を元に戻します」という契約にするべきだと私は思います。

評価が下がるにしてもタイムラグはあるのですぐには下がらないかも知れませんが、それは仕方ないと目をつぶりましょう。

つまりある程度時間が掛かるかも知れませんが、SEO契約をする前のWEBサイトに戻すわけです。

ただもちろん、これがそうできない場合がありますよね。特にWordpressなどのようにサーバーに直接格納されているシステムで、相手もその管理画面を操作できるような環境の場合です。

「自分のおこなった部分のみをきれいに削除」する事が難しい場合があるのです。

結果:できるだけ元に戻す

ですので100%はできないにしても、契約解除の際は「この部分だけは確実に消す」というところを決めておき、多少残ってしまうのは仕方ないと、これまでお世話になったのだから、という納得をしましょう。

まとめ

以上、作業型・成果報酬型のそれぞれのSEO料金体系について述べてきましたが、いかがだったでしょうか。

一番はクライアントにマッチする契約タイプを提案して、できるだけ希望キーワードの上位表示へ尽力する事ですよね。

担当されているサイトが上位に表示される様、心よりお祈りしています。

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