YMYLやE-A-Tを通してGoogleが知ってほしい事(Google品質評価ガイドライン)

YMYLやE-A-Tを通してGoogleが知ってほしい事(Google品質評価ガイドライン)

YMYLやE-A-Tを通してGoogleが知ってほしい事(Google品質評価ガイドライン)

E-A-TやYMYLはGoogleの提示した品質評価ガイドラインに明記されているランキング要因です。

GoogleはE-A-TやYMYLの要素を通して常に正確な情報を提供し、ユーザーを誤った方向に導かないように努めています。

そのため独自の厳しい基準をクリアしたコンテンツのみが上位表示される仕組みになっています。

WEBは信頼できる情報ツールでなくなりつつある

検索で見つけた医療情報、あなたは本当にそれを信頼できますか?

最近、新型コロナウイルス(COVID-19)の発生を取り巻く誤った情報とそれによる混乱がWEB上で頻発しています。

これはインターネットが信頼できる情報ツールでなくなりつつあるという懸念を生んでいます。

このインターネットユーザーが持つ不信感の原因は、COVID-19が発生する前からありました。

WEB上の全ての個人が様々な主題の専門家の「ふり」をする事ができるので、情報源が正確であるかどうかを判断するのが難しいのです。

情報操作は当たり前におこなわれている

私達にとってとても影響力を持つプラットフォームでさえ、不正確な情報を提供していました。

近年FacebookとTwitterは、Facebookの「いいね!」とフォローしたアカウントに対し、受信側のリスト結果を操作している事が判明したのです。

こうなればユーザーは、信頼できる情報を取得できるより安全な場所を確保したいと思い始めますよね。

Googleがいち早く動く

これに一番危機感を持ったのがGoogleです。

誤った情報の取得や偽の情報への不安を防ぐ1つの方法としてGoogleが掲げているのが、E-A-TおよびYMYLページです。

Googleの検索品質評価ガイドラインから学ぶ

Google検索と偽情報

ソーシャルメディアや他ニュースなどの一般的なコミュニケーションチャネルに、フェイクニュースが流出するのは当たり前になってきました。

これを受けてGoogleは常に信頼できる情報のリソースであり続ける事を使命として、行動を起こしてきました。

アルゴリズムやガイドラインによる不正情報の切り離し

Googleはアルゴリズムと人間の検索評価機能を使用して、偽情報を切り離す行動を取る様にしています。

実際にGoogleは2015年に不正に出された品質ガイドラインに対し、すぐに公式の検索品質評価ガイドラインをリリースして、この不正確な情報に対抗しました。

Googleがアルゴリズムを使って低品質と高品質のコンテンツとを区別する方法について、このガイドラインがユーザーに新しい知識を提供する事になります。

Googleの検索品質評価ガイドラインから学ぶ

Google品質評価ガイドライン(PDF)Google General Guidelines (September 5, 2019)

Googleがリリースしたガイドラインは、Googleのランキング要素を考察する多くのチャンスを与えてくれます。

SEOとマーケティングの専門家により、次の3つのランキング要素が重要と推測されています。

重要なランキング要素

・有益な目的
・E-A-T
・YMYL

Googleの検索品質評価ガイドラインは168ページにも登りますので、本記事では特に上記3点にスポットを当てています。

有益な目的とは

「有益な目的」とは、それぞれのページがユーザーに価値を提供するために必要なコンテンツ対象である事です。

Googleでは、次のタイプのページを「有益な目的」のページと見なしています。

有益な目的が提供されるページのタイプ

・トピックに関する情報を提供することを目的としたページ
・個人情報やソーシャル情報を共有することを目的としたページ
・写真、ビデオ、およびその他の形式のメディアを含むページ
・意見や見解を表明することを目的としたページ
・娯楽を目的として作成されたページ
・製品やサービスを販売するために作成されたページ
・ユーザーが質問を投稿して他のユーザーが回答できるページ(faq)
・ファイルを共有したり、ソフトウェアをダウンロードできるページ

有益な目的が提供されないページ

逆に下記のようなページからは、有益な目的が提供されないとしています。

・ユーザーに危害を加えたり騙したりする事を意図して作成された、有益な目的からかけ離れたページ
・ユーザーを助けようとせず、お金を稼ぐ事のみを目的として作成されたページ

E-A-TとYMYLとの関係

Googleがコンテンツをランク付けする方法には、有益な目的とE-A-Tが密接に関係しています。

それに対しYMYLページ(Your Money your Lifeの略)は、Googleがアルゴリズムに異なるランク付けをする特殊なコンテンツです。

GoogleがYMYLコンテンツをランク付けする方法を理解するには、まずE-A-Tを理解する必要があります。

E-A-Tとは

Googleが使用する数百のランキング要因の中で最も重要なのは「専門性、権威性、および信頼性」であるとしています。

この3つの要素を略称してE-A-Tと呼んでいます。

コンテンツが出す専門性、権威性、信頼性の度合い

E-A-Tは、Googleのアルゴリズムがページの品質と検索でのランク付け方法を決定するために使用する主な要因の1つです。

Googleのアルゴリズムはコンテンツの専門性と信頼性を判断するため、様々な要素を基準にしています。

使用されるトピックや検索クエリに基づいて、Googleはコンテンツが出す様々な「要素と信号の度合い」を見ているのですね。

専門性

専門性としての判断基準は主に以下の項目とされています。

・ページのコンテンツの作成者または作成者は、トピックの専門家かどうか
・この情報をバックアップするために必要なトレーニングと資格情報があるかどうか

権威性

グーグルによると権威性はメインコンテンツの作成者、主要コンテンツ自体と表示されるWEBサイト(ドメイン)によって決定されます。

信頼性

作成者、コンテンツ、およびサイト自体が正直で正確な情報源であるかどうかを示します。

このようにGoogleは検索クエリにおけるE-A-Tのランキング要因と判定の度合いを見ています。

E-A-Tに課される判定の度合いは、YMYLページの場合にも特に重要になるのです。

YMYLとは

YMYLは「Your Money Your Life」の 略です。

YMYLはユーザーの健康、幸福、安全性、または経済的安定性に影響を与える可能性があるコンテンツの一部です。

Your Money Your Lifeのサイト例

・糖尿病患者を助ける方法をユーザーに知らせるページ
・COVID-19に感染しているかどうかを判断する方法をユーザーに知らせるページ
・会社設立登記の方法をユーザーに知らせるページ

これらは全てYMYLページとみなされます。

YMYLとみなされるコンテンツ

以下が、GoogleがYMYLサイトと見なしているコンテンツとトピックのタイプです。

ニュースや時事問題

ビジネス、政治、科学、技術、および情報イベントを掲載するコンテンツに関するもの。

ただし、エンターテイメントやスポーツなどのニューストピックには適用されません。

市民、政府、法律

投票、社会サービス、法的問題、政府機関、公的機関、および市民に正しく情報を提供するその他の情報に関するもの。

金融

投資、税金、ローン、退職金計画、銀行、保険などの金融アドバイスに関するもの

ショッピング

オンラインでの商品やサービスの調査や購入に関するもの

健康と安全

医学的問題、病院、薬物、緊急時の備えに関するアドバイスや情報を含むもの

人のグループ

人のグループに関連するトピックまたは主張。人種や民族、年齢、宗教、国籍、性的指向に基づく情報

その他

個人の経済的健康、安全、幸福、安全に影響を与える可能性のあるもの

上記のトピックには含まれせんが、他にもGoogleのアルゴリズムによってYMYLトピックと見なされるものがあります。

例としては、フィットネス、住宅情報、大学などです。

これらのトピックの詳細については、Googleの検索品質評価ガイドラインのセクション2.3をご覧ください。

Google品質評価ガイドライン(PDF)Google General Guidelines (September 5, 2019)

YMYLに対しGoogleはより厳しい基準を設ける

上記トピックは特定のジャンルに限られていますよね。では上記の全てに共通しているのは何でしょうか?

誤った情報が悪影響を及ぼすページ

前述した様に、ユーザーがこのコンテンツを読んで悪い知識や誤った情報を受け取ると、健康、安全、経済、さらには幸福に悪影響を及ぼす可能性がありますよね。

例えば不正な会社設立の申請をしてしまうと、法律違反で罰せられる事もある訳です。

このためGoogleはこのタイプのコンテンツ対し、通常の情報やサービスページよりもはるかに厳しい基準を設けているのです。

わかりやすく言うとGoogleは、あなたが医療分野の経験が少ない人が書いた記事から治療アドバイスを受けない様に防止をしたいのです。

それ以外は通常基準

YMYL以外のコンテンツについては、正直なところ必ずしも正式な教育・訓練を受けた専門家によって記述される必要はありません。

情報が正確で十分な情報であれば、Googleはアルゴリズムがコンテンツの信頼性と信頼性に基づいて通常通りランク付けするのです。

全てが揃う必要がある

逆に言うと、いくらYMYLページとしての信頼性が非常に高いからと言って安心はできません。

コンテンツが専門的なレベル(エキスパート)で記述されていると判断されないと、ランク付けが低くなる場合もある訳です。

Googleがパンダ、ペンギン、ハミングバードなどのアップデートでアルゴリズムを改良してきたのは、まさにこれが目的です。

どのようにして専門性を判断するか

「専門家」としての真のステータスを持つことが重要なのはわかりますが、どのようにすれば専門家と認定されるのでしょう?

専門家と認定されるためには

Googleの検索ガイドラインのセクション4.3にはこう書かれています。

「高品質のページとWEBサイトには、そのトピックについて権威性があり信頼できる十分な専門知識が必要です」

エキスパートレベルの専門性が権威性と信頼性を持つ

「権威性」と「信頼性」の二つの性質を持つためには、「専門家」によって書かれたコンテンツであるべきという事です。

Googleはコンテンツの特定トピックに着目して、それが専門的なレベル(エキスパート)かどうかを判定します。

ユーザーの有益な目的に応じるためには、様々なレベルの専門知識を必要とするためです。

患者と医者のそれぞれの専門性

例えば、糖尿病との闘いや経験をまとめたWEBページがあるとしましょう。

病気による体験談は患者が専門家

ユーザーは個々の症例や、それが自身の生活にどのように影響を与えたかについての経験談を知りたいと思うはずです。

この場合、糖尿病を発症した患者から提供された情報であれば、個人的な体験談を提供する事ができます。

つまり患者さんがこのタイプにおける専門家となるのです。

症状や治療法なら医者が専門家

それに対して内科医などの医者は一般な専門家であり、一見非常に信頼できる情報源と考えられています。

しかし患者の体験について、医者があたかも患者自身であるかのように投稿しても現実味が薄いと言えるのです。

病気を患った実体験を持つ人と、病気の知識を得て患者さんと向き合う医者とではやはり違いがあります。

ここでトピックが「糖尿病の症状と原因」についてあれば、医者がその方面での資格を持つ専門家になる訳ですね。

医者は専門家と認められやすい

明確な区分けをしましたが、それでも医者の方が患者よりも「専門家」と認められやすい傾向にあります。

それは医師が特殊なスキルを持つ職業であり、患者と接したり治療をこなす事による豊富な経験があるので、症状や原因について権威性や信頼性があるという見方です。

また患者に対しての様々な研究や治療法についても、医者の方が教育を受けているとされるからでしょう。

最高品質の基準

ではGoogleの品質ガイドラインにおいて、何をもって「最高品質」とされるのでしょうか。

価値を提供して検索者の意図に答えるコンテンツを書く事ができれば、それは高品質であると言えます。

しかしページが高品質であっても、全てのYMYLページが最高品質であるとは限りませんよね?

では高品質が並ぶ中で「最高品質」をどのようにランク付けするのでしょうか。

最高品質とされるガイドライン

「高品質」ページに必要な全ての属性に加え、ページを「最高品質」にする項目が検索品質ガイドラインのセクション5に記載されています。

WEBサイトコンテンツに必要な特性

・非常に高いレベルのE-A-T
・かなりの量の高・最高品質のメインコンテンツ
・ページのメインコンテンツを担当するWebサイトに対する非常に肯定的なWebサイトの評判
・または作成者がWebサイトに属していない場合のメインコンテンツの作成者の非常に肯定的な評判

「最高品質」のページは上記の特性を全て達成しながら、かつ有益な目的を果たすために適切に作成されています。

YMYLにおける最高品質のコンテンツ

徹底的に作られ確かな裏付けのある独自のコンテンツ

特に高度な専門知識や才能およびスキルと、多くの時間と労力を使って徹底的に作成されたコンテンツが最高品質になるという事です。

さらには、その有益な目的を達成するために正確で確立された医学的、科学的、または歴史的な裏付けも必要です。

さらに独自でオリジナルのコンテンツであれば、最高品質かどうかを判定しやすいですよね。

これがGoogleが重複コンテンツに否定的な理由の1つです。

今まで誰も知らない情報の提供

ニュース記事は、独自のコンテンツを提供することで最高品質のランキングを達成しやすいジャンルです。

それは、それがまだ明らかにされていないにも関わらず、知られていない情報や引用、または統計情報などを文書化する事でニュース記事となるからです。

インターネット上には多くのコンテンツがありますが、最高の品質であるためには新鮮な情報をもたらす必要があります。

信頼できる情報源からの評価

トピックに関して広く知られている専門家からの評価または推薦も、Googleの評価の一つです。

YMYLトピックの場合であれば、飛び交う評判は慎重に検討されます。

YMYLの評判は、専門家、賞、専門家協会、およびその他の信頼できる情報源からの証拠とデータに基づいています。

YMYLトピックの可能性があるショッピングページ(お金が絡む)の場合、ソースとして使用される専門家には、過去にストアのサイトを使用して購入した人を含めたりする訳です。

YMYLサイトの特色例

以下は、健康関連の検索クエリ「熱を下げる方法」の上位5つの結果を示しています。

画像:YMYLを必要とするGoogleの医療検索結果の例

これらはYMYLページで、上位の結果はすべて医療WEBサイトです。

上位表示サイトの特色

これらの記事の全てではありませんが、ほとんどの記事は医療専門家から提供されており、リソースが各記事内にリンクされています。

各サイトには編集プロセスの詳細な説明も含まれており、提供される情報が広範囲にわたって綿密に調査され、トピックの専門家からのものであることを保証しています。

専門学会などの専門家からの推奨があれば、医療ページとしての信頼性と信頼性はさらに高くなります。

医学的アドバイスコンテンツのランキング

Googleは検索品質評価ガイドラインのセクション3.2で、医学的アドバイスでコンテンツをランク付けする方法について、次の情報を提供しています。

「高E-A-T医学的アドバイスは、適切な医学的専門知識または認定を持つ人々または組織によって作成または作成されるべきです。」
「高E-A-Tの医学的アドバイスまたは情報は、プロのスタイルで作成または作成し、定期的に編集、レビュー、および更新する必要があります。」

Google品質評価ガイドライン(PDF)Google General Guidelines (September 5, 2019)

Google広告を表示していない

またほとんどのYMYL検索クエリ(特に医療用クエリ)の結果において、Google広告があまり表示されない事も注目です。

Googleリスティング広告はGoogleの主な収入源です。

それを出していないという事は「Your Money Your Life」コンテンツを信頼しているという会社の姿勢の表れでもあります。

まとめ

ここまでご紹介しましたが、詰まるところYMTLサイトで上位表示を達成する事は非常に困難である、その一言に尽きるでしょう。

それにはGoogleによるちゃんとした理由がある事を知って頂きたいと思います。

まずはGoogleのガイドラインに従う事

仮にYMYLサイトでなくても、少なくとも高品質の評価は受けたいと思いますよね、

ですのでランク付けされる高品質のコンテンツを作成するには、Googleのガイドラインの推奨事項に従うべきです。

さらにYMYLコンテンツとしてランク付けして欲しいなら、有用で正確なコンテンツを提供する事からは逃れられません。

GoogleはYMYLにおけるTOPマーケター

Googleは特にYMYL関連の検索クエリに対し、異なるランキング要素を使用します。

またYMYLページに関するそのガイドラインにより、Googleはユーザーにとって信頼できる安全な情報のリソースであり続けています。

それがいわば、Googleが検索のマーケットリーダーである理由の1つでもあります。

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