確定申告で家賃を経費として落とせるか。住宅ローン控除もチェック

確定申告で家賃を経費として落とせるか。住宅ローン控除もチェック

確定申告で家賃を経費として落とせるか。住宅ローン控除もチェック

確定申告で家賃を経費として落とせるか

生活費を経費として計上しようとするとき、一番金額的に大きいと思われるのが「住宅家賃」ですよね。

家賃は生活費の中で大きな割合を占める大きな支出と言えます。

この家賃を経費で落とす事ができれば確定申告の際の大きな節税につながりますよね。

個人事業主やフリーランスは確定申告において、自宅の賃貸マンションなどの家賃を経費で落とす事ができるのです。

もちろんその賃貸住宅でフリーランスの仕事をしている事が前提のお話です。

どのくらい経費で落とせるのか

家賃には明確な経費計上の基準がない

ですので、家賃のほとんどを計上している人がいたり、或いは3割くらいの金額を計上している人など、様々な計上の仕方がある様です。

仕事で使っている部分・プライベートな部分の棲み分け

原則としては、仕事で利用している部分とプライベートな部分の割合に応じて家賃を分ける事になっています。

例:家賃10万円で30m²の賃貸マンションの場合

・仕事に使っているスペース15m²
・プライベートなスペース15m²
・半分なので割合は50%、10万円の50%で5万円

以上がおおよその家賃の経費となりますね。

上記のように仕事部屋とそれ以外のスペースが明確に分かれている場合は計算がしやすいのですが、間取りなどの問題でそうはいかないケースもありますよね。

1Kや1DKなど空間の区別がつかない場合

同じスペースが居住空間であり時には仕事部屋であったりと、空間的に重なっているケースがあると思います。

生活上必要なキッチン・トイレ・バスルームなどを仕事として使っている場合もあるでしょう。

テレビで仕事に必要な情報収集をすればそれは当然仕事の一環になりますし、ご自宅でクライアントの接客した場合は、トイレやリビングも当然提供される事でしょう。

その意味ではしっかりとした明確な線引きができないのですね。

税務署が問題視しないのはおおよそ6割

税務署が問題視しないのはおおよそ6割

だいたい家賃の6割程度の計算であれば、経費として計上しても問題は無いと思います。

明確に区分けができる場合はきちんと分ける必要がありますが、そうでない場合は6割程度を目安に計算しましょう。

部屋数が広い場合

仮に家賃が50万で4LDKのマンションに住んでいる場合で、そのうち仕事部屋として使っているのは1部屋のみとします。

この環境下で上記の様に家賃の6割として計算をすると、50万×60%で30万円となりますよね。

1室しか使っていないのに30万となると、さすがにちょっとそれは…という事になるのではないでしょうか。

部屋が狭い場合

逆にワンルームのすごく狭い坪数の部屋を使っている場合は、そこで仕事もしているのですから、仕事と生活のスペースがほとんど重なっている事になります。

そんな場合は6割以上の家賃を経費として計上しても良い事になりますね。

・15m²のワンルームで家賃7万円の場合
・7万円×80%=56,000円

仕事用の別部屋がある

別の場所に仕事場用の部屋を借りていて、また別に生活専用の居宅はある場合は、仕事場用の部屋の家賃は全額経費にできるでしょう。

仕事場の方にバスやトイレ・ベッドなどがあったとしても、それは仕事で寝泊まりする可能性もある訳ですから、咎められる事はありません。

ですので100%経費にできると判断して良いと思います。

基本的には6割にして、特別な事情があればその事情に応じた割合で経費で落とすようにしましょう。

仕事部屋が別にあっても、自宅家賃を経費にできる場合

今まで自宅で仕事をしている場合は、自宅の家賃の6割程度を経費として計上できると説明しました。

しかし住むところとは別に事業所や店舗などを構えている場合、自宅の家賃の方は全く経費として計上できないかと言うとそんなことはありません。

割合は少なくとも自宅家賃を経費にできます。

仕事のスタイルとして店舗や事務所が別にあっても、仕事を自宅でもおこなうケースがあるのであれば経費として計上ができます。

いわゆる「仕事を自宅への持ち帰りする」パターンがあるかどうかですね。

極端な事を言えば、仕事を住宅の方に全く持ち帰らない方が難しい時代ではないでしょうか。

2・3割であれば経費としての計上は大丈夫

特に日本人である以上、100%完全に切り分けて自宅に仕事を持ち込まない様にする事はできませんよね。

さすがにこの条件で6割は厳しいと思いますが、2・3割であれば経費としての計上は大丈夫だと思います。

それとは逆に豪邸に住んでいる場合は、上記の理由で2・3割はさすがに無理があるでしょう。

でも普通の賃貸マンションやアパートであるならば、2・3割は通用すると思います。

持ち家の家賃をどう処理するか

持ち家の家賃をどう処理するか

今までの説明は賃貸マンションやアパートなどの月々家賃を納めている場合を想定したお話ですよね。

では「戸建て住宅」を所有・或いはこれから購入予定のフリーランスがいたとしたら、どうするべきでしょうか。

その半分程度のスペース仕事場としても使っている場合、その6割の住居費を計上できるのかという問題がありますね。

基本的には経費に計上できます。しかし既に家を所有している場合と、今から購入する場合とで大きく変わってきます。

既に所有している場合

既に家を持っている場合、それを経費に計上しようとすれば実現は可能です。

ちょっと難しい話になりますが、持ち家を「事業用資産」として帳簿に記載して減価償却費を経費に計上する方法があります。

正直そんなにメリットは無いのですが、やろうと思えば多少の節税にはなります。

持ち家の減価償却の場合

・耐用年数が長いので、1年ごとの減価償却費は少ない
・住居部分と仕事部分の割合決定により経費で落とせる部分は小さくなる
・経理処理が難しいので税務署などに計算をお願いする事になる

それほど高い節税効果は得られませんし、手間もかかるのが実情です。

維持費を経費として計上

家の資産価値以外に発生する固定資産税やマンションの管理費などは経費として計上できます。ただ、やはり仕事場と住居部分の割合区別をする必要はありますね。

これから自宅を購入する場合

・住宅ローン控除が受けられる
・事業用として経費で落とすよりもローン控除の方がお得になる

これから自宅を購入する予定の人はこの住宅ローン控除が非常に有効な節税効果を生み出しますので、是非チェックをしておきましょう。

住宅ローン控除について

住宅ローン控除について

住宅ローン控除とは別名「住宅借入金等特別控除」と呼ばれるもので、住宅購入時の心強い味方になる制度ですね。

基本的には、住宅ローン残高の1%が確定申告時の所得税から差し引かれる税額控除になります。

住宅ローン控除は税額控除である

住宅ローン控除は「税額控除」と呼ばれています。

所得控除はたくさんの控除項目がありますが、それは全て税率を掛ける前の所得に対して差し引かれるものです。

それに対して税額控除は、税率を掛けて計算された所得税に対して直接差し引く事ができるものですね。

「所得控除」と「税額控除」は違う

所得控除とは

所得控除は売上から経費を差し引いた所得に対し、用意されている控除項目です。

例えば「配偶者控除」は上記の所得に対して最大38万円が減額されるのですが、納める所得税が減額されるのではなく、税率を掛ける前の「所得」から差し引かれるものです。

差し引かれた所得に対して一定の税率が掛けれらるのは、所得税の計算ページで紹介した通りですね。

税額控除とは

それに対して「税額控除」とは、一定の税率を掛けて決定した所得税から直接差し引く事ができるので、納める税金自体が安くなります。

極端な例ですが下記の事例をもとに税額控除の節税効果をご紹介しましょう。

税額控除:住宅ローン控除の強力な節税効果

税額控除:住宅ローン控除の強力な節税効果

売上が1,000万円で経費が500万円、所得控除が200万円のフリーランスの場合で計算してみましょう。

住宅ローン計算前

・売上1,000万円-経費500万円=所得500万円
・所得500万円-所得控除200万円=所得300万円
・300万円×表に基づく税率10%=30万
・30万-表に基づく控除額97,500=202,500円

これは所得税のところで説明した通りですね。上記の算出の結果、フリーランスは確定申告の際に202,500円を所得税として納める事になります。

ではこの個人事業主が住宅ローンを組んで持ち家を購入していたとしたらどうでしょうか。

2,000万円の住宅ローンが残っている場合

住宅ローン残高の1%が対象で、それを所得税から差し引きます。

・2,000万×1%=20万円
・202,500円-200,000円=2,500円

税額控除を取り入れた結果、このフリーランスは納める所得税がほとんどなくなりましたね。

このように状況によってはこの住宅ローン控除によって納める所得税がゼロになる事も多いのです。

所得税控除の中ではこの住宅ローン控除がもっとも節税効果が高いとされています。

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