iDeco 確定拠出年金の年末調整と確定申告について

個人事業主必見!経営セーフティ共済

iDeco 確定拠出年金の年末調整と確定申告について

個人型確定拠出年金(iDeco)は、個人で積み立てできる年金制度です。支払った掛け金は資産運用する事で増やす事が可能です。運用で得た利益は非課税になっています。

支払った掛け金は全額「所得控除」となり、年末調整や確定申告をすれば節税になります。受取時も各種控除があります。

個人事業主・フリーランスは確定申告、サラリーマンは年末調整(間に合わなかったら確定申告)すれば税金を安くする事ができます。

あなたはしてますか?iDeco 確定拠出年金

フリーランスや個人事業主の人は特に老後や退職後を考えて、何かしらの資産形成を考えておられるでしょう。

その中でも最近浸透しつつあるのが「iDeco」つまり個人型の確定拠出年金と呼ばれるものですね。

本記事をご覧のあなたも既にこの個人型の確定拠出年金を積み立てているかも知れません。

資産運用型であり所得控除される便利な制度

確定拠出年金の最大のメリットは、支払った金額が資産運用されて増えていく事ですね(私もしていますが、実際に増えています)。

さらにその掛け金は「所得控除」となるため年末調整や確定申告をすれば節税になる事です。

老後資金をただ貯蓄するよりも、節税面と資産を増やす事ができる面で大きく利点があります。

そこで今回はこの確定拠出年金を積み立てしている人がおこなうべき年末調整と確定申告について解説をしていきましょう。

確定拠出年金とは

確定拠出年金とは個人で積み立てする年金の一種ですね。

日本の年金には元々3つ年金制度がありました。

・20歳以上の全国民が加入する国民年金
・サラリーマンや公務員等が加入する厚生年金
・従業員のために企業が運営する確定給付企業年金

これらに新たにもう一本加わった制度が確定拠出年金です。

確定拠出年金は企業や個人が毎月一定額の掛金を積み立てて資産運用をしていくものです。

毎月積み立てる拠出額は全て自分で運用・コントロールができるため、人によって将来受け取る年金額が変わってきます。

確定拠出年金が広まる背景

皆さんご存知の通り日本は少子高齢化が進んでいるので、公的年金は従来の金額水準を維持していくのは難しくなっています。

ですので公的年金だけに頼らず、それプラス自分たち自身で年金を積み立て・老後資産を構築する動きが一般化していますね。

特に厚生年金や企業年金が無い自営業の人達にとって、国民年金だけでは生活資金を全く賄えない時代になっています。

この確定拠出年金を展開していく事で、老後の保証を自身で手厚くしていく狙いがあるのです。

拠出限度額について

個人事業主やフリーランス(自営業)の人の確定拠出年金の月々の限度額は68,000円で、サラリーマンや公務員よりも多くなっています。

・月額68,000円×12か月=年間816,000円-国民年金基金への年間拠出額

国民年金基金に年間360,000円(月30,000円ずつ)支払っている場合

確定拠出年金の限度額は、816,000円-360,000円=456,000円(月38,000円ずつ)となります。

柔軟になった制度改正

2017年

これまで加入対象外だった人も個人型の確定拠出年金(iDeco)に加入できるようになりました。

2018年

月別に掛け金を指定した年単位拠出を選択している場合、小規模企業共済等掛金払込証明書10月下旬頃に送付されるようになりました。

予定額まで含んだ証明書が事前に届く

その証明書は年間トータルで払い込まれる予定額まで含んで証明されているため、10~11月に行われる年末調整の手続きに間に合うようになったのですね。

確定拠出年金のメリット(デメリット)

確定拠出年金に加入する事でさまざまなメリットが発生します。

所得税控除による節税効果

自分で支払った確定拠出年金金額はその全額が所得控除の対象となります。

所得から控除がされるので、納める所得税を抑える事ができる節税効果を持っています(住民税もです)。

運用益は非課税

確定拠出年金は「資産運用型」ですので、積み立てた金額が運用する事によって増えます(もちろん減る場合もあり)。

通常はそこで利益がでた場合は資産運用による税金が掛かるのです。

しかし確定拠出年金の場合は運用して利益がでても、その運用益に対する税金は非課税となっています。

受取時も所得控除あり

確定拠出年金は60歳から年金或いは一時金として給付されます。

通常は給付額に対して所得として税金を納めなければなりませんが以下の控除が用意されています。

・年金で受け取る場合は「公的年金等控除」
・一時金で受け取る場合は「退職所得控除」

給付額に対して控除がされるので、納める税金を抑える事ができるメリットがあります。

企業型の場合会社が倒産しても保護される

企業が運営している年金の場合、その会社が倒産した場合は年金が支払われない可能性もあります。

しかし確定拠出年金は金融機関等に積立をしているため、会社が倒産しても年金資産として保護されます。

確定拠出年金のデメリット

ここであえてデメリットもご紹介しておきましょう。

・確定拠出年金には原則60歳になるまで引き出せない
・運用次第によっては資産が減る場合もある

確定拠出年金の種類

確定拠出年金は企業型と個人型(iDeCo)の2つに大きく分類されます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)

個人型は本人が個人的に加入する確定拠出年金です。自分自身で掛金額を決めて支払います。

確定拠出年金は原則60歳から年金また一時金として給付されます。

企業型確定拠出年金

企業型は企業の意志により加入する確定拠出年金です。

原則として企業が掛金を全て負担するのですが、会社と従業員とで掛金を負担し合う事もできます。

どちらの場合も運用自体は自分でおこないます。

確定拠出年金以外の年金対策

確定申告や年末調整が必要

確定拠出年金はこれまで説明をした通り、税制優遇を受けつつ老後の資産形成を構築できる制度です。

ただし個人型確定拠出年金の場合は、その年の年末調整か翌年の確定申告をしなければ節税効果を受ける事ができません。

個人型確定拠出年金をしている人は確定申告

個人型の確定拠出年金に加入している個人事業主・フリーランス、サラリーマンの人は確定申告をしなければなりません。

個人型確定拠出年金の控除分類は「小規模企業共済等掛金控除」にあたるため、そこに控除額を記載する事になります。

確定申告時には確定申告書Bの「第一表」と「第二表」への記載と、掛金払込証明書の添付が必要となります。

小規模企業共済等掛金控除証明書

小規模企業共済等掛金払込証明書は、加入者が1年間トータルで払った掛け金(12月末までに払う予定額まで含む)を証明する書類です。

※小規模企業共済等掛金払込証明書は毎年10月~11月頃に届きます。

確定申告書B第一表

確定申告書B第一表は13番の小規模企業共済等掛金控除欄に掛金払込証明書に記載された年間の払込金額を記載します。

確定申告書B第二表

確定申告書B第二表も13番の小規模企業共済等掛金控除欄の掛金の種類に「個人型確定拠出年金」と記載します。

次に支払掛金と合計の欄に掛金払込証明書に記載されている年間の払込金額をそれぞれ記載します。

書類を記入したら小規模企業共済等掛金払込証明書を添付して税務署に提出しましょう。

確定拠出年金は住民税の節税にもなる

確定拠出年金によって節税になるのは、所得税だけではなく住民税の節税にもなります。

所得税は所得に応じて5~45%まで違う税率設定されているのに対し、住民税は一律で10%です。

ですので住民税の支払い額がおよそ10%程度低くなると言って良いでしょう。

住民税の納付について

フリーランスの場合、確定拠出年金の控除を反映した住民税の納付書が届きます。

一般的には6月、8月、10月、1月の4回に分けて納付する場合が多いです。

サラリーマンの場合は納付書が会社に届きますので、6月より毎月の給料から天引きされます。

サラリーマンや公務員の人は年末調整

サラリーマンや公務員の人でも以下に該当する場合は年末調整をする必要があります。

・従業員が会社側と一緒に企業型確定拠出年金を負担して支払っている場合
・個人型確定拠出年金に加入している場合

上記に当てはまる場合は「年末調整」する事で税金が還付されます。

それまでに給料天引きで所得税を支払い過ぎていますから、確定拠出年金分の所得控除がされればその分お金が返ってくるのですね。

小規模企業共済等掛金払込証明書を保管

まずは国民年金基金連合会から送付される「小規模企業共済等掛金払込証明書」が年末調整の添付書類になりますので必ず必要です。

会社から出る申請書類を記入

同じ時期頃に会社から年末調整の申請書類が配布されますので、必要事項を記入して申請をしましょう。

後は会社がやってくれます。

仮に年末調整をしそびれた場合

サラリーマンや公務員は仕事が忙しくて年末調整を忘れてしまったという事を良く聞きます。

それに12月に初回の掛け金を払い込んだ場合などは、小規模企業共済等掛金払込証明書が届くのが翌年の1月末頃になり、掛け金を払った年の年末調整に間に合いません。

その場合は自分で確定申告をすれば払った税金を還付してもらえます。

まずは払込証明書を保持

国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が届きますのでこれを保持しておきます。

確定申告書Aに必要事項を書く

確定申告書A第一表

確定申告書A第一表は左中部分にある⑦小規模企業共済等掛金控除欄にその年で払った掛け金の総額を記入します。

確定申告書A第二表

確定申告書A第二表は右上部分にある⑦小規模企業共済等掛金控除欄の掛金の種類に「個人型確定拠出年金」と記載します。

次に支払掛金と合計の欄に掛金払込証明書に記載されている年間の払込金額をそれぞれ記載します。

小規模企業共済等掛金払込証明書と源泉徴収票を添付して、確定申告書Aを税務署に提出して終了です。

税金還付のために確定申告はやるべきです

所得税の還付金はだいたい4~5月頃に指定の口座に振り込まれますし、翌年度の住民税も軽くなります。

手間が掛かるかもしれませんが、戻ってくる税金を受け取らないのはもったないですので、年末調整をし忘れた場合は必ず手続きしましょう。

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