
クライアントエピソード11 健康に気を付けましょう。
例え料金の安い保守契約であっても、サーバー維持管理を担当していなくても、WEBサイトは1日1回見るべきです。
今回の様にWEBサイトが映らない事にしばらく気づかないのは業者として恥ずかしい事です。
自分の健康管理には多いな責任があります。健康でいる事も業者としての品質の一つです。
クライアントからクリニックの紹介
今回はとあるクライアントから紹介されたお客様のエピソードを差し支えない範囲でご紹介します。
そのクライアントは10年くらい前からお付き合いのあるお客様です。
そのクライアントから、ある日突然とあるクリニックを紹介されました。
クリニックのWEBサイト保守
クライアントからのお話によると、そこは特定の疾患部門の権威であり専門病院として有名なクリニックだそうです。
院長一人+看護師数人という体制で休みなく稼働しておられる小さな病院です。
・この病院の事をもっとしてもらいたい
・ホームページが古くて役に立っていない
・検索で上位に来るようにして欲しい
以上のような課題をクリアするため、クリニックのWEBサイト保守を受け持って欲しいという主旨です。
クリニックはクライアントの会社に対して月々の保守費を支払い、代わりに私がSEOや保守業務を担当する形です。
私は月々の保守料をクリニックから直接もらうのではなく、間に入ったクライアント会社に請求します。
※保守料は非常に安いものです。
クリニックも私もよくわかっていない契約
この契約は事前に話があったのではなく、私に話が来た時には既に内容も料金も決まっていました。
実際に面談をした際、院長自身すらも契約内容を完全には把握していない様子でした。
前からこの病院に通院していたクライアントが、「WEB部門をぜひ任せて欲しい」と熱く言ってきたことが始まりだそうです。
「系列業者の人間をよこすから、詳しい事はその人から聞いてくれ」と言われたようですね。
つまりクライアントが一方的に決定して、私が沿った形です。
緊張の初面談
最初の面談は病院の診療内容と、両者(院長と私)の契約に関する不明瞭部分の埋め合わせが中心でした。
面談時に「クライアントさんに月々払えばいいの?」と突然聞かれたので、思わず「そうだと思います。」と返事した事を覚えています。
私もいきなりクライアントと同じ熱意・温度で「系列業者」の顔はできませんので、院長に不審がられていないか心配でした。
だって系列業者ではないからですね。
クリニックWEBサイトの最初の業務
TOPページのリニューアル
担当後の最初の仕事は、以前の古い状態のままのWEBサイトをとにかくリニューアルする事になります。
やはりWEBサイトの第一印象は大切ですからね。
現在のクリニックのWEBサイトは、TOPのHTMLページとWordpressのブログシステムで構成されています。
PCスマホ一体型レスポンシブデザイン
ブログ部分のテーマテンプレートは既にスマホ版に対応している様でした。
ですのでTOPのHTMLページをまずPCスマホ一体型レスポンシブデザインにリニューアルする事にしました
本当は全面リニューアルが良いのでしょうけど、契約されたあの保守金額ではとてもできません。
院長とメールのやり取りができない
担当してから発覚したのが、「院長とメールができない」という事です。
メールを入れたにもかかわらず全く反応がないので、電話をしてみて判明しました。
YahooメールやGmailを持っているのですが、迷惑メールなどの圧迫もあり、容量オーバーしていて新規メールを受信できないという状態です。
院長自身忙しい身ですし高齢な事もあって、そういったメールの整理作業がなかなか出来ないのかも知れません。
迷惑メールを削除するなどして容量を空けて欲しいと打診はするのですが、変化がない状態です。
業務内容にも限度があります。
いくら保守をしているからと言って、時間外に院長のところまで行って一緒に1件1件メールの整理をする事は不可能です。
そもそも毎回毎回クリニックに打ち合わせに出向く事自体、いまは現実的ではありません。
診察で忙しい訳ですから、すぐに会える訳ではありませんし。
電話とFAXで何とか対応
そもそも私はサイト制作業者ですが、お客様の「御用聞き」ではありません。
そしてこの件をクライアントに説明しても、調整対応してくれるクライアントではない事は過去の経験から知っています。
最初から契約内容と料金を決めた上で話をしてくる位ですからね。
ですので毎回FAXと電話で地道にやり取りをして、何とかTOPページのリニューアルにこぎ着けました。
SEOによる上位表示作業
リニューアルは終わったのですが、それはTOPページのみでそれ以外のWordpressのブログ部分とはレイアウトデザインが違います。
SEOの観点から考えても、やはり全体のサイトデザインを統一するべきだとは思います。
しかし成果報酬ではなく最低ラインの保守費なので、そこまでどんどん進める訳にはいきません。
料金範囲でできる範囲のSEO
仮にクライアントにSEOに関する保守費の改定を進言しても、「その保守範囲でできる事を」と言われる事は経験上わかっています。
ですので「その料金範囲内」でできる事をやるしかない訳です。
ですのでSEOキーワードの再度設定だけはし直して、現状で何とか検索上位を狙う事にしました。
可能性はあると判断
幸い院長はこれまで、かなり専門的な病気の治療報告や実験研究の成果をたくさんブログ記事に上げています。
このコンテンツであれば勝負できるのではないかと思った訳です。
もちろん時間はかなり掛かる事が予想されますが、こればかりは致し方ないです。
仮にクライアントから何かしらの結果の催促をされても、その時はきっぱり現状を説明するしかありません。
突然WEBサイトがダウンしていた
SEO対策をやっていてよくあるのが、サイトの順位変動にばかり注意がいってしまう事ですね。
私もキーワード設定後は、順位チェックツールでクリニックのWEBサイトの検索順位をチェックをする毎日がしばらく続きました。
その間特に院長とやり取りもしていません。メールは送れないですし電話やFAXの連続は気が引けますしね。
SEOは本来時間が掛かるものですし、加えた変更が反映されるまでどっしり構えていて問題は無いと思っていました。
ツールの順位が圏外に
するとある日突然、ツールの検索順位が圏外に落ちてしまいました。
あれ?っと思いWEBサイトを開くと、何という事でしょうWEBサイト自体が映っていないのです。
一瞬狼狽しましたが、すぐに状況が掴めました。
WEBサイトの維持管理はクリニック側でおこなっていたので、私はそこには全くタッチしていません。
ドメインを調べる限り契約期間内です。となるとサーバー側(さくらインターネット)の問題になります。
おそらくサーバー契約延長をしなかったのではないかと思い、すぐに院長に電話しました。
院長が体調を崩されていた
電話を掛けると見知らぬ男性が出られました。状況を伝えると「少し前に院長は体調を崩して入院されました」との事でした。
まさか、と思いました。体調を崩されたのは2か月くらい前のお話だそうです。
メールができない事やSEOにばかり注意がいってた事で、しばらくの間院長様とのコミュニケーションが取れていませんでした。
通常1・2か月クライアントと話をしない事はざらにありますが、今回に関しては大いに反省をするべきですよね。
電話に出られたのは息子様の様で、退院し次第病院は再開するとの事でした。
WEBサイトの維持管理を代行する事に
入院されている事を知らなかった事を恥じていても仕方がありません。
落ち着いてWEBサイトが消えている事を説明し、WEBサイトの契約延長対応をさせて頂く旨を説明しました。
さくらインターネット様の会員ログイン情報は提供頂いていたため、こちらで契約延長ができるのです。
支払い方法を自分のカード変更し、クレジットカード決済ですぐに済ませました。
自分の健康に責任を持つ
以上のような状況で本日まで来ており、引き続き保守は担当している状態です。
この件に関してはいろいろ反省するところ・残念なところがあると感じました。
・院長様としばらくやり取りをしていなかった事
・院長が入院された時、STAFFから何も連絡がなかった事
・クライアントからも連絡がない事(クライアントが知らない可能性もある?)
一番反省すべきこと
中でも一番私が反省しなければならない点を、今後の戒めのためにも名言しておきます。
もちろんサーバーの契約延長期限などは知りませんでしたが、WEBサイトが見えなくなるタイミングと順位が圏外になるタイミングは明らかに違います。
サーバーの契約期限が切れてWEBサイトが映らなくなったから順位が落ちる訳ですが、Googleの順位に反映されるのにはタイムラグがあります。
つまりその間、順位ばかり気にしてWEBサイトを一度も見ていない事になりますよね。
これは院長が入院するタイミングとは関係が無いのです。この点は大いに反省しています。
院長様には、一日も早く復活して元気な姿で病院に戻ってきて欲しいと思っています。
自分の健康に責任を持つ
人間誰しも病気します。私もいつどうなるかわかりません。
しかし多くのお客様のWEBサイトを担当している以上、代わりの人間がいないという点で私に大きな責任がのしかかっている事は確かです。
体調管理・健康管理も立派な仕事の一つです、より一層気を引き締めて毎日を過ごしたいと考えています。