映画:名も無き世界のエンドロールを見ました(あらすじのみネタバレ無し)
映画「名も無き世界のエンドロール」の映画がお勧めです。
現在も上映中ですが、dtv・Netflixでも配信が開始されており、Amazon Primeでも先日観る事ができました。
せつなくも悲しいラスト20分の衝撃をぜひその目で確かめてください。
名も無き世界のエンドロール
先日、映画「名も無き世界のエンドロール」をAmazon Primeで観ました。
新田真剣佑と岩田剛典が主人公で、やんちゃな感じの映画なのかなというのが最初の印象です。
しかし実際に鑑賞してみると、これが全然違います。
途中から行き場の無いせつなさに包まれはじめ、ラスト20分で一気に伏線が回収されつつ終盤へと向かいます。
最初に本屋さんで見た広告が何となく印象に残っていたのですが、その勘が当たりましたね。
よければ一度鑑賞頂きたいと思い、ここでご紹介させて頂きます。
登場人物
この物語の登場人物は主に4人です。
・マコト…新田真剣佑
・キダ…岩田剛典
・ヨッチ…山田杏奈
・リサ…中村アン
他にも登場人物はいますが、主にこの4人でストーリーは進んでいきます。
幼馴染のマコトとキダ
小学校の頃からキダはいつもマコトからドッキリを仕掛けられていました。
掛けた方も掛けられた方も笑って楽しんでいる、仲良しの2人です。そんな二人のクラスにヨッチが転校してきます。
ヨッチは前の学校でいじめを受けており、みんなの前で自分の名前すら言えないほど不安定な状況でした。
ヨッチの一番いやな事
ヨッチは前から「自分の存在が消えてしまう」恐怖に常におびえていました。
いじめをされ無視されて、自分がそこに存在しないのではないかという虚無感に苦しんでいた訳ですね。
そんなヨッチを励ますように、3人で学校生活を楽しく送るようになります。
互いが互いを支える存在
マコトとヨッチのドッキリにキダが引っかかったりますが、3人とも笑っていました。
おかげでヨッチはすごく元気になります。
互いが互いを補完する関係性、2人がいなかったら自分は存在しなかったと言える程の強い絆がそこにありました。
大人になったマコトとキダ
大人になり、自動車整備工場で一緒に働いているマコトとキダ。
この時点でヨッチは諸事情で遠くにいっており、会えない状態になっています。
ある日、フロントライト部分が破損したので早急に直してほしいと、高級スポーツカーを持ち込んできたのが「リサ」です。
犬を引いた時に壊れたけど、親には言えないから「お金はいくらでも出すから直して」というわがままぶり。
しかし何とオーナーはこの修理依頼を請け負います。運転免許証も車検証も持っていないリサの願いを聞き入れるのです。
リサを手に入れたいマコト
マコトは破損したスポーツカーをじっと見つめて、リサを口説きに行きます。
バラの手品を見せつつ食事に誘うのですが、「なんで私があんたなんかと」とリサに一蹴されます。
フラれたマコトは突然整備工場を辞め、姿を消してしまいます。
その後しばらくしてキダは整備工場をクビになります。紹介され次に就いた職はいわゆる「闇系」のお仕事でした。
その力もあって、ずっと音信不通だったマコトの居場所を突き止めます。
マコトの目的
マコトは整備工場を辞めて何をしていたのかをキダに話します。
マコトは色々な事をやって大金を貯め、そのお金でワイン会社を買い取る計画を立てていました。
全てはリサと対等な立場になるためです。
リサと付き合ってプロポーズ
そしてワイン会社の社長となったマコトはキダの力も借りて、リサと付き合うところまでこぎつけるのです。
そしてクリスマスにいよいよ、以前から考えていたリサへのプロポーズ計画を実行する事になります。
プランは二人で練るのですが、最終的にはマコトの提案をまるごとキダが聞く形で固まります。
プロポーズ大作戦
ホテルの一室でリサにプロポーズをするマコト。
この時マコトは、整備工場でリサに見せたバラの手品をもう一度見せる演出をします。
これまでの経緯を話す
ボク達が出会ったのは3年前じゃない、10年前だよと。
覚えていないかも知れないけど、自動車整備工場でボク達はすでに一度出会っているんだ。
そしてリサにプロポーズできる男になるためにここまで努力をしてきたんだ、とマコトは告白します。
その言葉を聞いて感激するリサ。
そこまで私のために努力してくれるなんて…と、手品の紐につながった「結婚指輪」を見て大喜びします。
プロポーズはネット配信中
ちなみにこの一室でのプロポーズは動画撮影され、キダが根回ししたイベント設備のハッキングによりネット配信されていました。
リサはこの事を知りません。いわゆる公開プロポーズというヤツでしょうか。
マコトは笑顔でもう一つの告白をし、物語はクライマックスへと突き進んでいきます。
まとめ
以上簡単なあらすじをご紹介しました。
この物語は、マコト・キダ・ヨッチの3人が現代社会から自分たちの世界を守るストーリーです。
中でもキダは本当に良いヤツで、マコトとヨッチの事を第一に考える優しい男です。
プロポーズ大作戦だってキダは最初から了承した訳ではないので、マコトと衝突はします。
しかし結局はマコトの要望をすべて受け入れる、キダの友情・やさしさですよね。
何よりキダは最後にマコトが仕掛けたドッキリに引っ掛かり、この名も無き世界のエンドロールを傍らから見る事になりますしね。
オチがわかっても切ない演出
ポイントは何よりも登場人物の関係性を描く各シーンですよね。
マコト・キダ・ヨッチの恋愛三角関係パートももちろんあります。
「ラスト20分の衝撃」は、まさにこの見せ方の順番が織りなしています。あと犬が2回出てくる場面もキモでしょう。
ですがこの映画では正直、ストーリーの「オチ」部分をどこで察知するかはあまり関係無いと思います。
オチを知ってもなお醸し出される哀愁と閉塞感、2人の演技がそれらを持続させています。
あとリサのキレ具合、最高です。
よかったら一度見てみて下さい。
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