Google DriveでWEBサイトを開設する方法(独自ドメインでホスティング)

Google DriveでWEBサイトを開設する方法(独自ドメインでホスティング)

Google DriveでWEBサイトを開設する方法(独自ドメインでホスティング)

無料で使えるオンラインストレージサービスであるGoogle DriveをWEBサーバーとして利用する事ができます。

公開できるのはHTML・CSS・JSなどの静的ページのWEBサイトだけです。

独自ドメインのDNSレコードを追加して紐づけが必要です。

Google Driveとは

Google Driveはご存じの通り、Googleが提供しているクラウドストレージサービスですね。

このストレージ上にデータをアップしておけば、Googleアカウントでログインする事で、場所やパソコンを問わずどこからでもファイルアクセスができます。

ファイル送信ツールやデータのバックアップとしても使える大変便利なサービスです。

皆さんも既に利用されているのではないでしょうか。

本記事ではこのGoogle Driveの中にWEBサイトデータを入れ、WEBサーバーとして機能させる方法をご紹介します。

Google Driveによるホスティング

Google Driveがレンタルサーバーの代わりになる

Google Driveは無料のクラウドストレージで、初期状態で15GBの容量があります。

この領域を利用して、静的コンテンツのWEBサイトやWEBアプリをアップロードして公開する事ができます。

HTMLやCSS、JavaScript、画像、オーディオビデオ、ポッドキャストなどもホストする事が可能です。

Google Driveホスティングのメリット

・無料である
・安全
・帯域幅制限なし
・ダウン時間なし
・FTPソフトは不要

やはり何といっても魅力的なのが、無料でWEBサーバーを利用できる事でしょう。

レンタルサーバーは基本的に月額料金が掛かりますからね。

サイト内を更新する場合は、更新したファイルをGoogle Drive内の同ファイルがある箇所に上書きアップロードするだけです。

Google Driveホスティングのデメリット

・Wordpressサイトはできない
・phpプログラムは動かない

今主流のWordpressなどのシステムサイトは構築する事ができません。

あくまで.htmlや.cssなどのファイルで構成された静的ページでのみ実現できるものとなります。

使用用途が限られてしまうかも知れませんが、知っておいて損はないと思います。

Google DriveによるWEBサイト開設方法

1.静的ページの準備

まずは静的ページであるWEBサイトをローカル環境で準備してください。

html、css、js、imgファイルなど一式を作成してフォルダ内にまとめておきます。

ここではそのフォルダ名を「mypagedata」としておきましょう。

※後からフォルダの名前は変更します。

2.Google Driveへのアップロード

ご自身のGoogleアカウントでログインした上でGoogle Driveを開きましょう。

リンク先:Google Drive

ドライブへ移動
上記ページから「ドライブに移動」をクリックします。

左上の「新規」ボタンから「フォルダをアップロード」を選択します。

新規ボタン

フォルダをアップロード

アップロード画面が出るので、準備した「mypagedata」フォルダを丸ごとアップします。

アップロードが終了したら、左メニュー欄の「マイドライブ」内に「mypagedata」が入っている事を確認します。

マイドライブ内の項目

3.公開範囲の設定

左メニュー欄の「mypagedata」フォルダ名を右クリックし、「リンクを取得」をクリックしましょう。

リンクを取得

リンクを取得の小窓

リンクを取得の小窓画面が表示されます。

リンクを取得画面

小窓ウィンドウの中にあるURLはコピーしておいて下さい。

このURLからいつでもGoogle Driveの「mypagedata」内のファイルを確認する事ができますので、情報更新する際は便利です。

さらに下にある「制限付き」を「リンクを知っている全員」に変更します。

リンクを知っている全員へ変更

これにより「mypagedata」内データが誰でも閲覧できるようになります。

4.名前の変更

先ほどと同様に左メニュー欄の「mypagedata」を右クリックして、次は「名前の変更」をクリックします。

名前の変更

名前を変更する窓がでます。今回はわかりやすく「ドメイン名」に変更しましょう。

「www.mypage.jp」とwww付きの名前に変更します。

5.公開アドレスの取得

Google Driveの設定は終了ですので、次の手順へ進みます。

新しくブラウザタブを開いて、アドレス欄に「drv.tw」と入力してEnterを押します。

アドレスバーにdrv.twと入力

※drv.twは、Googleが提供しているGoogle Drive内を示すアドレスになります。

「DrivetoWeb」のWEBページが開きますので、パネルの上部にある「Host on Google Drive」の方をクリックします。

「DrivetoWeb」WEBページ

Googleアカウントログイン認証

この時、Googleアカウントへのログイン(パスワード入力)を促される場合があります。

2重認証設定をしていればさらにスマホなどに通知も来ますので、認証してログインしましょう。

「DriveToWebがGoogleアカウントへのアクセスをリクエストしています」のガイダンスページが開いた場合は、右下の「許可」をします。

DriveToWebがGoogleアカウントへのアクセスをリクエストしていますのガイダンス

公開URLの確認・表示

Admin Panelのページが開きます。

そのすぐ下にある「Your web pages」欄の下にURLリンクが表示されています。

Admin Panel

これが公開URLになりますので、コピーして保存しておきましょう。

仮に先ほど設定変更した「制限付き」を「リンクを知っている全員」にしていない場合は、このURLが表示されません。

URLが表示されていない場合は、先ほどの設定を確認しましょう。

6.WEBサイト公開

このURLを直接ブラウザのアドレスバーに張り付ければ、WEBサイトが表示されます。

先ほどアップロードしたWEBページが映っているはずですので確認してみましょう。

これでGoogle DriveのデータをWEBページとして公開する事ができました。

独自ドメインによる開設方法

これまでGoogle Drive内データをWEBサイトに公開するところまで進みました。

次は上記の「drv.tw」から始まるアドレスではなく、独自ドメインでこのWEBページが表示される様に設定をします。

取得したドメイン管理会社の設定パネルでDNSレコードを追加して、Google Driveと紐づけをしていきます。

7.独自ドメインの取得

独自ドメインの取得は、今回「お名前.com」で既に済ませている事にします。

ですのでここからは、お名前.comのDNSレコードの追加方法をご紹介します。

ドメインの取得先は、ムームードメインなど他ドメインサービスでも構いません。それに応じたDNSレコード設定のマニュアルページがあります。

ドメインは有料です。

Google Driveは無料で貸し出しされている訳ですから費用は掛かりませんが、独自ドメインはその名前や年数に応じて維持費が掛かります。

8.DNSレコードの設定ページを開く

独自ドメインを取得したら、そのドメインのDNSレコードの設定を変更する必要があります。

まずはお名前.comのDNSレコードの設定ページへ進みましょう。

ログインしてドメイン設定を開く

お名前.comにログインをした直後は契約更新ページが開きますので、上部にあるドメイン設定を開きます。

ドメイン設定を開く

一覧の中から、ネームサーバーの設定欄にある「DNS設定/転送設定」をクリックしましょう。

DNS設定/転送設定

対象の中から変更したいドメインにチェックを付けて下の「次へ」ボタンをクリックします。

DNS設定/転送設定

DNS設定ページ

開いたページの中で「DNSレコード設定を利用する」欄を探して「設定する」をクリックします

DNSレコード設定を利用する欄の設定

DNSレコードを追加するページが開きます。

9.DNSレコードの追加

CNAMEレコード

まずCNAMEレコードを追加します。入れる項目は以下となります。

CNAMEレコード設定例

ホスト名:www
TTL:3600
VALUE:サーバーアドレス

サーバーアドレスについて

先ほど自分のWEBページを表示する事が出来たdrv.twのURLがありましたが、あれがサーバーアドレスです。

まずは丸ごとURLをVALUE欄にペーストします。

https://3zduavgtde4bzebnb0iiw-on.drv.tw/www.mypage.jp

ただしそこから上の赤い文字の個所を削除しなければなりません。

1.「https://」(プレフィックス部分)を消す
2.drv.twより後ろ(/www.mypage.jpの部分)を全て消す

VALUE欄から上記の箇所を削除した状態にしてください。

結果サーバーアドレスは、「3zduavgtde4bzebnb0iiw-on.drv.tw」のような感じになります。

TXTレコード

次にTXTレコードを追加します。入れる項目は以下となります。

TXTレコード設定例

ホスト名:空白
TTL:3600
VALUE:独自ドメイン名

VALUE欄には、http://mypage.jp と入力します。

ここでは、http://のプレフィックスで、wwwなしのURLを入力しましょう。

10.設定完了、反映を待つ

ページの一番下にある「DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認」のチェックを付けた状態で設定を完了します。

DNSレコード設定用ネームサーバー変更確認の欄

上記は、CNAMEとTXTレコードだけ設定を変えて、それ以外は基本お名前.comのネームサーバーを使うという意味になります。

これでDNSレコード追加は終了です。

このあと丸一日から最大48時間待てば、独自ドメインでGoogle DriveのWEBサイトが表示されるようになります。

他のドメイン管理会社も同様

ここまでお名前.comでのDNSレコード追加の方法を紹介してきました。

もちろん他のドメイン管理会社でもDNSレコードは設定できます。

エックスサーバーのドメイン管理サービス「X-domain」でも下記の様にDNSレコードを追加する画面が用意されています。

エックスサーバーのDNSレコード設定画面

詳細については、それぞれのドメイン管理会社が用意しているマニュアルWEBページでDNSレコード追加の方法をご参照ください。

ご注意

お客様の環境によって設定内容が変わる場合もありますので、設定の際は自己責任でお願いいたします。

今回は新規開設の手順が中心ですが、そのドメインが既に公開されていて検索のランキングが付いている場合などは注意してください。

もし設定に間違いがあるとサイトが映らなくなってしまう可能性も考えられます。

十分に注意してください。

Google Drive WEBページに関する質問

メールは使えるのか?

基本的にはWEBページ領域のみとなるので、このままではドメインメールは使えません。

もし独自ドメインでのメールが利用したい場合は、先ほどのDNSレコード追加設定ページで「MXレコード」を追加する必要があります。

MXレコードでメールを使うサーバー先を別途指定します。

ホスト名:mypage.jp
TTL:3600
VALUE:WEBサーバー名
優先度:10

この時メールサーバー向けのサーバーを使う必要があるのでサーバーのレンタル料が別途必要になりますね。

検索にはヒットするようになるのか?

このような形でWEBサイトを公開した場合に気になるのが、SEO的な面でどうなのかという事です。

今回はGoogle Driveのスペースをデータ格納に利用しているだけですので、当然Googleからインデックスされますし、検索結果にも表示されます。

ただしGoogle Driveを使っているからと言ってGoogleに有利になったりはしません。

順位を上げるためには通常WEBサイトと同様にランキングを上げる努力が必要です。

まとめ

以上Google DriveでのWEBサイト開設の方法についてご紹介しました。

実際にWEBサイトを表示させると表示速度が遅いように感じる場合もあります。

その場合は別のDNSサービスを使って高速化する方法もありますので、また別記事にて紹介をするつもりです。

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