
Wordpressサイト運営にはFTP接続は必須、FTP情報が無くてもプラグインで操作可能
Wordpressサイト運営には、FTP情報を使った修正やバックアップが必須です。
File Managerプラグインを使えば、管理画面上でFTPソフトの様な画面操作ができる様になります。
テーマやプラグインの更新時に、FTP入力認証を促される場合がありますので注意しましょう。
Wordpressサイトの制作・運営時にFTP接続は必須
通常Wordpressサイトを構築したり運営する際、FTPソフトによる操作は必須ですよね。
FTPソフトとは、サーバー上のファイルをPCにダウンロードしたり、逆にPC側のファイルをサーバーにアップロードができるソフトです。
基本的にWordpressはFTP接続をしなくても賄えるような機能を整えてはいますが、それには「限度」があります。
FTP操作が必要な作業
ではどのような時にFTPによる接続を使う必要があるのでしょうか。
・管理画面にログインできない場合
・WordPress各構成ファイルの編集
・ファイルのバックアップ
主な項目を挙げましたので、一つずつ紹介していきましょう。
管理画面にログインできない場合
例えばWordpress本体やプラグインの更新操作をした直後、突然管理画面にログインできなくなる場合があります。
これは構成ファイルの内容が変更された事が原因のため、解消するには内容を再度修正するか、前の状態に戻すしかありません。
管理画面に入れない訳ですから、FTPでサーバー側に入って直接修正をおこなう必要があるのです。
※ですので更新前にバックアップは必ず取りましょう。
アップデート以外にもカスタマイズ中などでログインできなくなるケースはたくさんあります。画面に入れなくてもFTP接続できればファイル修正ができるため便利です。
Wordpress各構成ファイルの編集
Wordpressには、テーマやプラグインの構成ファイルを編集するエディタ機能が備わっています。
テーマを編集する「テーマエディタ」やプラグインを編集する「プラグインエディター」などがそれにあたりますね。
ところがWordpress本体を構成するファイル自体は、管理画面上からは編集できません。
例えばWEBページの出力先を変更したりする場合は、FTPで接続して変更する必要があります。
他にも.htaccessやwp-configファイル内を確認する場合にも、FTP接続が便利です。
ファイルのバックアップ
Wordpressサイト運営において一番大切な事は、万が一に備えるためのバックアップです。
FTPソフトならデータベースファイル以外の全てのファイルを直接ダウンロード保存できます。
Wordpressは実物データに直接変更を加えるシステムなので、変更を加えたら簡単に元に戻る事はできません。
そのためにも一旦バックアップを取っておき、何かあったらすぐに元の状態に戻せる様保険を掛けておくべきです。
引っ越し時はFTPは必須
レンタルサーバーを引っ越ししたりする場合、wp-content内の構成ファイルを全てダウンロードする必要があります。
Wordpressシステム自体は移す必要はありませんが、テーマファイル・画像ファイル・プラグインは必須です。
そしてそのファイルを移転先にアップロードする際も、もちろんFTPを使います。
ですので引っ越しの際はFTP接続は必須です。
FTP情報がわからない場合
FTPでサーバーに接続するのに必要な情報
FTPソフトによるサーバー接続時に必要なのは以下の3つです。
・サーバー名
・ユーザー名
・パスワード
自分で契約したサーバーであれば上記の情報はいつでもわかりますが、自分が契約者でない場合はFTP情報を知る必要があります。
例えばクライアントのWordpressをリニューアルしたりする案件の場合ですね。
FTP情報がわからない
たまに、Wordpressのログイン情報は手元にあるけどFTP情報はわからないというケースがあります。
稀ですが、仮に遭遇した場合はWordpressの管理画面だけで何とかする必要がありますね。
そこでWordpressの管理画面上からFTPソフトと同じような操作をする方法をご紹介します。
エラーで管理画面自体に入れないなら使えませんが、管理画面が正常であればこの方法を知っていて損はありません。
プラグイン「File Manager」
ご紹介するのは「File Manager」というプラグインです。
このプラグインは、Wordpressの管理画面上でファイルのアップロード・移動・削除・リネームなどの操作ができるものです。
これがあればFTP情報がわからなくても、FTPで接続したのとほぼ同じような状態になります。
WP File Managerのインストール
プラグインの新規追加から「File Manager」を探して、インストール・有効化しましょう。
管理画面メニュー上に「WP File Manager」という名前で表示がされます。
それをクリックすると以下の様な画面が出てきます。
画面構成
上記の画面を見てお分かりの通り、通常のFTPソフトの画面と同じようなものになります。
画面左にはサーバーのディレクトリ構成が表示され、画面右はその区画内にあるファイル一覧です。
ファイル一覧は、サイズや更新日・パーミッションなども一覧で並んでいますね。
通常のFTPソフトと同等操作が可能
各フォルダをダブルクリックすると、中身を開く事ができます。
各フォルダやファイルをダブルクリックすると、中身を開く事ができます。
一つ上の階層に戻るには一番左の矢印アイコン(Back)で戻れますし、左のファイルツリーから別の場所に移動ができます。
File Managerの操作方法
画面上部のコマンドメニューから各種操作をしていきます。
ファイルアップロード
ファイルをアップロードするアイコンは上記です。
するとアップロード用のダイアログが表示されます。
下にある「SELECT FILES」「SELECT FOLDER」ボタンを押して、PC上のファイル・フォルダを選択してアップロードする事ができます。
或いは中央の点線エリアにファイル・フォルダをドラッグアンドドロップする事でもアップできます。
ただしここでアップロードできる最大転送量は、20MBと決まっています。
あまり大きなファイルをアップする事はできないので注意して下さい。
ファイル・フォルダの新期作成
ファイルやフォルダを新規作成するには、上図のボタンを押します。
ファイルアイコンをクリックすると、形式選択のボックスが表示されるので希望するファイルを作成する事ができます。
フォルダを新規作成すると「NewFolder」という名前のフォルダが作成されますので、名前を変えましょう。
ダウンロード
変更したいファイルやフォルダを一つ選択して、上図のボタンを押します。
選択したファイルがブラウザからダウンロードされてきます。
その他の機能
コピー・切り取り・貼り付け・削除
左から「コピー」「切り取り」「貼り付け」「削除」となっています。
ファイルの編集
選択ファイルの中身をエディタで開いて変更・保存する事ができます。
ファイルの解凍・圧縮、ファイルの並べ替え
複数選択したファイルやフォルダを、zipファイルに圧縮・解凍できます。
表示されているファイルの順番を降順または昇順で並び替える事ができます。
並び替えの項目は、名前・サイズ・種類・更新日・パーミッションなどです。
File Managerの注意点
FTPソフトとほぼ同様のファイル操作ができるプラグインですが、デメリットもあります。
1回の転送量は最大20MB
それは一度にアップロードできる転送量が20MBまでに制限されていることでしょう。
上限サイズ20MBを超える量のファイルを一度にアップしたい場合、Pro版を購入する必要があるのですね。
有料版で転送量を拡張できる
Pro版を購入した場合は「Settings」から転送量の最大サイズを変更する事ができる様になっています。
正直転送量が20MBというのは、量的に少な過ぎますよね。
例えばWordpressの構成データを全てダウンロードして来ようと思ったら、とてもじゃないですが足りない訳ですね。
いちいち細かくダウンロードしてくるのは非常に手間が掛かります。
File Manager6.9以上を使う事
以前、File Manager(6.8以前)にて緊急性の高いセキュリティ上の脆弱性が確認されました。
プラグイン提供元より脆弱性対策の施された修正版、File Manager6.9がリリースされています。
今からインストールする人は問題ないですが、バージョンは確認をしておきましょうね。
FTP情報入力画面が表示されるケースがある
以上WordpressのプラグインでFTP操作をする方法をご紹介しました。
今回の方法はFTP情報が無い場合の代替手段として紹介しましたが、機能としては申し分ないと思います。
FTP情報は把握しておき、いつでも接続できる様にしておくべきです。
テーマやプラグイン更新時にFTP入力認証
ちょっとお話がずれるかも知れませんが、利用しているWEBサーバーによっては突然、FTP情報の入力認証が必要になる場合があります。
それは主に以下のようなケースの時に生じます。
・プラグインのインストールや更新をする時
・WordPress本体のアップデートの時
FTP情報を入力しないと先へ進めない状態になるのですね。
FTP入力認証が必要になる理由
これはWordpress側がセキュリティ設定の一環で起こす認証行動です。
更新を実行した依頼主であるユーザーと、実際のファイルの受け取り手とが異なる場合に起こります。
更新を実行してファイルをもらうのも自分なのに、なぜこのような事になるのでしょうか。
依頼主と受け取り手が違う
Wordpressの更新データやプラグインの更新データは全て、別の提供元(開発元)が存在しますよね。
さらに受け取り手となるサーバー側・Wordpress側のそれぞれに、本人を示すオーナー情報(ユーザー)が存在します。
これを踏まえて更新ファイルのやり取りの流れを見ていきましょう。
Wordoress側が打診者なのに受け取るのはサーバー側
まずはWordpres側が、この提供元に対し更新によるファイル送信を実行します。
するとそれを受けた提供元が更新情報を流すのは、依頼主であるWordpressの実行ユーザーになるはずです。
ところがWordpressシステムはサーバーの中にあるので、更新ファイルの受け取りオーナーが一旦「サーバー側」になります。
ここで受け取り手が違う事になり、場合によっては怪しまれる訳ですね。。
・更新ファイル送信を実行したのは「Wordpress側」
・提供元から受け取ったのは「サーバー側」
サーバー側とWordpress側が同じ受け取り手である事を示すため、FTP情報による認証がされるという訳です。
対策方法
こんな場面に遭遇した際、FTP情報を入力しなくても良いようにする方法があります。
以下の様に設定をしておけば、FTP情報入力認証の画面が出なくなります。
functions.phpへの記述
テーマのfunctions.phpに以下のように追記しましょう。
functions.phpの記述 function avoid_fs_method($args) { return 'direct'; } add_filter('filesystem_method','avoid_fs_method');