FFFTPでファイル検索・フィルタを掛けるためにはコツが必要
FFFTPで検索をする際は検索範囲を決めるため、ローカル・ホストのいずれか一番上のファイルをクリックしてから始めましょう。
検索結果は青くなったりせず、点線枠で囲まれた状態になりますので見にくいと言えます。
フィルタ機能はファイル限定ですが、複数ファイルを一度に抽出してくれるので便利です。
FFFTPでファイル検索がうまくできない
FFFTPは、サイトファイルのダウンロードやアップロードによく使われるソフトですよね。
大変便利で重宝されるこのFFFTPですが、ユーザーを迷わせるのが「検索機能」です。
FFFTPの検索
上部横並びメニュー「表示」から「検索」を押すと検索パネルが表示されます。
検索がうまくいかない
私もそうでしたが、「ファイル検索ができない」「上手く使えない」と思った人、かなりいるのではないでしょうか。
これは検索機能が「使いにくい・わかりにくい」事が原因です。
そこで本記事では、ユーザーが同じ事で悩まずに済むよう、FFFTPの検索の仕方について覚書しておきます。
OSはWindows11、FFFTPはver5.7での案内となります。
勘違いしやすい部分
FFFTPで検索する際、まずは以下の2点に注意しましょう。
1.ヒットしてもファイルの色は変わらない
2.通常検索の場合、ファイル名が完全に一致しないとヒットしない
対象ファイルは青くならない
特に勘違いされやすいのが、検索ヒットしたファイルが「青色などに変わる」と思っている事です。
実際は検索ヒットしてもファイルに色は付きません。「点線のような枠」で囲まれるだけです。
点線で囲まれた状態
これが非常にわかりにくく、ヒットしないと勘違いしてもおかしくは無いのですね。
検索後、F3を押すと次にヒットする候補へジャンプするのですが、この「点線枠」が次の候補に移動していくのがわかります。
※フォルダもファイルも同じように点線枠になりますので、確認してみましょう。
ワイルドカード検索がメイン
普通に検索する場合、ファイル名が完全に一致しないとヒットしない事です。
ファイル名が長くなると、それを全て入力するのって面倒ですよね。
そこで検索は「ワイルドカード」を使った検索がメインになります(ワイルドカードは後述します)。
※この場合正規表現のチェックは必要ありません。
例えばファイルが「whats」で始まるのであれば「whats*」と入れて検索すると、最初の候補が点線枠で囲まれます。
F3を押すと、次の候補へ点線枠が移動します。
検索する場所はどちらか
FFFTP検索は、実は検索をする「前」が重要です。
実はFFFTPでは、検索をする前に「どこを検索するのか」その範囲を指定しなければなりません。
この指定は、対象エリアをクリックをする事で判定されます。
ローカルかホストか
まずは画面の左(ローカル)と右(ホスト)のどちらを検索するのかです。
どちらかのエリアを、前もって一度クリックしておく必要があります。
・ローカルを検索…一旦画面左の一番上のデータをクリックしておく
・ホストを検索…一旦画面右の一番上のデータをクリックしておく
もしローカル上(左の画面)のファイルを探すのなら、一度ローカル上の一番上のファイルをクリックしておきましょう。
パネル上にどちらの検索かが表示される
その上で、上部メニューの「表示」から「検索」のメニューをクリックします。
すると、検索ボックスのタイトルに検索(ローカル)と表示されているはずです。
逆にホスト側をクリックしていた場合は、検索(ホスト)と表記されます。
これで自分がどちらのエリアを検索しようとしているのかわかります。
間違っていたらパネルを一度消して、エリアを押し直せば良いのですね。
一番上にあるフォルダ(ファイル)を選択する
上の説明ではさらっと進みましたが、もう一つ重要なポイントです。
選択時は必ず「一番上のファイル」を押すようにする事です。
常に一番上のフォルダを押しておく
ローカル側もホスト側も通常は、フォルダ一覧が上にあってファイル一覧がその下に来ますよね。
ですので一番上は大抵、何らかの「フォルダ」があるはずです。
ですので検索する前は、ローカル上又はホスト上の「一番上のフォルダ」をクリックしてから、開始する様にしましょう。
選択から下が検索対象範囲になる
一番上のファイルを押すのにはちゃんと理由があります。
実はこの選択が、今回の検索の「対象範囲」を指定した事になるためです。
つまり、「選択されたファイルから下」が常に検索範囲対象となる事を覚えておきましょう。
選択ファイルより上は対象外になる
では仮に途中のファイルをクリックした状態で検索したらどうなるのでしょうか。
もし検索したいファイルがその選択ファイルより上にあった場合は、ヒットしない事になります。
すべてを対象範囲に含むのなら、一番上のファイルを選択しておくことですね。
連続で検索する時は、選択をし直す事
1回目の検索でファイルがヒットした後、さらに2回目の検索を掛けるとしましょう。
その場合は、一番上にあるフォルダ(ファイル)をもう一度選択し直して下さい。
再選択するのにも理由があります。
点線枠のファイルから下が選択対象になる
1回目の検索でヒットさせた点線枠のファイルがある場合、2回目は「そこから下」が検索対象範囲になるためです。
1回目の点線枠が下の方にあったりすると、そこから上のすべてのファイルが選択対象から外れてしまいます。
1回目の検索でヒットしなかった場合は点線枠ファイルが出ていませんから、再選択せずに2回目の検索が可能です。
2回連続で検索を掛ける場合は、必ず一度一番上のデータをクリックしてから始めるようにしましょう。
このあたりが、FFFTPの検索で迷う大きな理由だと思います。
検索入力について
ではより効率的にファイルを検索する方法を紹介していきます。
ワイルドカードを使った検索
次の記号(ワイルドカード)を検索欄に含める事で、ヒットするファイルを探す事ができます。
* …… 任意の0文字以上の文字列にマッチします。
? …… 任意の1文字にマッチします。
大抵は「~で始まる」とか「~で終わる」で検索する事が多いでしょう。
ですので「*」を単語の先頭か末尾につけて検索すれば、大体のものは発見できます。
正規表現を使った検索
正規表現を使う際は、文字列を入力する際に「正規表現のチェック」を付けましょう。
ファイル名に以下の記号を使用する事で、様々な検索を掛ける事ができます。
[] …… キャラクタクラス
() …… パターンをグループ化する
…… ファイル名の先頭
$ …… ファイル名の末尾
. …… 任意の1文字
* …… 直前のパターンの0回以上の繰り返し
+ …… 直前のパターンの1回以上の繰り返し
? …… 直前のパターンが0回、または1回現れる
| …… パターンの論理和(OR)
FFFTPのフィルタ機能について
もう一つ紹介したいのが、FFFTPのフィルタ(抽出)機能です。
これは「表示」メニューから「フィルタ」をクリックする事で使えます。
検索時と同様にワイルドカードが使えますので、「*」を入れた抽出が使いやすいです。
検索との違い
ホスト・ローカル両方が対象
まずこのフィルタ機能は、ホスト・ローカル関係なく両方を対象にします。
ですのでヒットしたものがあれば、左右両方の画面から対象ファイルが抽出されます。
対象ファイル以外は消える
さらにフィルタがヒットすると、逆にそれ以外のファイルは見えなくなります。
フィルタ対象ファイル以外のファイルが消えた状態
一瞬焦るかも知れませんが、実際には消えた訳ではありません。
フィルタパネル上の「全表示」ボタンを押せば全て表示されるようになります。
ファイル名でフィルタリングしてもフォルダは一つも消えません。消えるのはファイルだけです。
フォルダはフィルタ対象にできない
フィルタで抽出できるのは、「ファイル名」のみの様です。
私の環境ではフォルダを抽出対象にする事ができませんでした。
ですので、フォルダの抽出はできないと覚えておきましょう。
検索よりも便利
ワイルドカードでフィルタリングした場合は、候補ファイルが複数出てきますよね。
フィルタでは検索と違って点線枠が1個ずつ移動するのではなく、ヒットしたファイルを「すべて一度に抽出」します。
whats*でフィルタして、抽出されたファイル群
ヒットしたファイルのみ複数抽出される
さらに「候補ファイルしか表示されなくなる」ので、検索と違って実行結果がすごくわかりやすいのではないでしょうか。
その意味で検索機能を使うより、フィルタ機能を使った方が便利かもしれません。
結果的にそのファイルに対し、アップロード・ダウンロード等何らかの操作をする訳ですからね。
フィルタ機能を使った後
非常に便利な機能ですが、補足までに覚えておいて欲しいことがあります。
それは一度フィルタをした後は、FFFTPを閉じない限り記録が残る事です。
フィルタのパネルに入力したファイル名が残っているので、次の時もそれが効いた状態になります。
そのまま別のサーバーにアクセスしたりすると、「ファイルが消えた様に見える」事があります。
全表示ボタンを押すか、FFFTPを一度閉じたりして下さい。