ドメイン変更リダイレクトならプラグインではなく.htaccessを使おう

ドメイン変更リダイレクトならプラグインではなく.htaccessを使おう

ドメイン変更リダイレクトならプラグインではなく.htaccessを使おう

Wordpressサイトでも別ドメインへリダイレクトするなら、.htaccessへ記述をする方が良いと思います。

Redirectionプラグインは個別リダイレクトができますが、全URLを転送するには膨大な手間が掛かります。

.htaccessならドメイン配下のどの様なURLであっても、同じ位置にリダイレクトする事ができます。ただし記述がある限り元サイトを見る事・ログインする事はできません。

WEBサイトのドメイン名自体を変更する場合

本来ならWEBサイトのドメイン名を途中から変更するのは避けたいものです。

ところが、ドメインの名称変更をしなければならないケースも時として起こります。

ドメイン変更が必要なケース

例えばドメインが会社の屋号に関連する表記であり、その会社名が変更になる時でしょう。

aaa-corp.net

bbb-corp.jp

会社の屋号が変わる場合は仕方ありませんよね。

それ以外に、サブドメインで運営していたコンテンツを別ドメインで独立運営する事もあります。

sub.aaa.com(サブドメイン)

bbb.jp(独自ドメイン)

いずれもドメイン変更が必要なケースといえます。

ドメイン変更をお勧めしない理由

なぜドメイン名をしたくないのか、それはズバリSEO順位のためでしょう。

SEOにおけるサイト価値(検索順位評価)はドメインに対して付与されています。

ドメインが別物に変わるという事は、サイトがゼロからスタートする事と同じなのですね。

WEBサイトにおいてキーワード順位を守る事は最も重要な課題であり、本来はあらゆる事に優先されるべきです。

ですが社内方針的に、ドメイン変更が避けられないケースも確かにあるのです。

リダイレクトが唯一の方法

ドメインを変更してもサイト評価を失わない唯一の方法が、リダイレクトです。

リダイレクト転送をさせる事によって、元ドメインの評価を引き継ぐことができます。

元ドメインのサイトを訪れてもすぐに転送先サイトに瞬時に飛んでしまうので、元サイトを見る事はできなくなります。

これにより元サイトの代わりに転送先サイトが検索結果に表れてくれる訳です。

参考記事

最低でも1年以上はこのリダイレクト設定を掛けておくべきだと、Googleからもアナウンスが出ています。

リダイレクトにはWEBサイトの複製が必要

ドメイン名を変更する場合、サイトドメイン自体を別名に変更する事はできません。

ドメインもWordpressも今の名前でサーバーに設定されているため、変更が効かないのです。

つまり別のドメインサイトとしてもう一つ用意する事になります。

これは、ページの構成や内容ページURLが全く同じでドメイン名だけが違う「複製サイト」です。

リダイレクトには元と先が必要

つまり一時的に同じサイトを2つ作る訳ですね。

サイトを複製した様子

この状態にしないと、リダイレクトを有効に働かせる事ができません。

※リダイレクト転送設定は、「転送元サイト」と「転送先サイト」が存在しないとできません。

HTMLサイトとWordpressサイト

HTMLサイトの場合、別名のドメインを開設してその区画内にHTML・CSSデータをアップする事になります。

もちろんドメイン名の入った絶対パスは一括変更する必要がありますね。

それに対しWordpressの場合は、ドメイン名を変更したシステム複製の必要があります。

構成データのダウンロード・アップロードはもちろん、MySQLデータ内のドメイン記述を全て変更する必要があります。

Wordpressの方が、システムやDBデータが入っている分だけ複製に手間が掛かりますね。

リダイレクトプラグイン「Redirection」

ではまずは、Wordpressサイトを2つ用意した事を前提に話を進めましょう。

Wordpressサイトのドメインを丸ごと別ドメインに転送する場合、どのような方法が一番なのでしょうか。

Redirection

一般的なリダイレクトプラグインとして「Redirection」が紹介されています。

Redirectionプラグイン

インストールして有効化し、最初の設定を済ませればすぐに使える簡単便利なプラグインですね。

リダイレクト設定画面

リダイレクト設定画面

ページ単位URLやパラメータ付URLでも細かくルールを設定して転送する事ができます。

「ドメイン名部分」だけのリダイレクト

今回の主旨は「ドメイン名部分のみ」の転送です。

これが実現できなければ、ドメイン名変更により価値をそのまま継承する事ができません。

具体的には、aaa.com配下のどのURLでも、bbb.jpの同じページURLに飛ばす必要があるのですね。

ここがすごく重要な部分です。

両サイトとも同じ構成ですから、サブディレクトリは全て自動継承される必要があります。

aaa.com/service/ の場合

bbb.jp/service/ へ転送

aaa.com/?id=123 の場合

bbb.jp/?id=123 へ転送

Redirectionプラグインの場合

確かにRedirectionプラグインでリダイレクトは可能なのですが、それは「個別リダイレクト」のお話です。

すべてのURLを揃えるには、全てのページを個別に設定していく必要があります。

ページ数が多い場合、これらを全て手入力していくのは相当面倒ですよね。

ドメインTOPの「/」を入れた場合

そこで今回試しに、ドメインのTOPを示す「/」を入れて検証してみました。

「/」はパスの表記方法の一つであり、aaa.comのドメイン自体を示しますよね。

これを、当サイトlpeg.infoのURLに転送してみます。

リダイレクト設定を入れた状態

これならドメインのTOPが転送されるので、他のURLでも追随転送するのではないかという仮説です。

検証結果

確認した結果、確かにaaa.comのTOPページを開いたら強制的にlpeg.infoへ飛びました。

ただしこれはTOPページのみであり、他のページでは転送されずaaa.comのままでした。

有効なのは「TOPページのみ」だった事になります。

まあ予想できていた事ですね。

Redirectionは向いていない

結果この方法では実現できませんでした。

何百もあるページサイトの場合、このプラグインだと一つずつリダイレクトしていくしかありません。

ドメイン全体のリダイレクトには向いていない事がわかりましたね。

※もしかしたらRedirectionでも方法があるかも知れませんが、今のところ見つかりませんでした。

注意:ログインできなくなる

仮にこの設定でドメイン名全体のリダイレクトができた場合、Wordpressのログイン画面も開く事ができなくなります。

ログインできないと、このプラグイン設定を元に戻す事もできなくなる訳です。

そもそもリダイレクトとはそういう設定ですが、元サイトにアクセスできなくなるケースには注意しましょう。

※FTPでサーバーに入ってプラグイン自体を一度削除すれば、復旧はします。

htaccessを使ったリダイレクト

となると方法としては一つしかありません。.htaccessを使ったリダイレクトです。

これはHTMLサイトのドメイン名変更では、必ずと言って良いほど活用されます。

よく初心者の方にはおすすめできないとされていますが、確かに手作業でおこなうのでミスする場合がある訳です。

ただWordpressサイトならサーバー上に.htaccessが必ずおいてありますし、落ち着いてやれば問題はありません。

いつでも元に戻せる様、htaccessファイルのバックアップを取ってから実施しましょう。

リダイレクト記述(Wordpress・HTML兼用)

これはWordpressサイト・HTMLサイトの両方で使えるリダイレクトです。

記述内容は以下です。

.htaccess記述

<IfModule mod_rewrite.c> RewriteEngine On RewriteRule ^(.*) https://bbb.jp/$1 [R=301,L] </IfModule>

転送元となるaaa.comは書かなくて大丈夫です。

転送先となるbbb.jpの部分を、自分のサイトURLにして記述しましょう。

この記述を入れるとどのようなURLでも、自動的にドメイン部分のみがbbb.jpに変わってくれます。

4行追加して上書きするだけですので、簡単です。

Wordpressの場合は記述位置に注意

Wordpressサイトのhtaccessで上記の4行を書く際は、書く位置に注意が必要です。

Wordpressサイトの場合、もともと以下の記述が必ずあります。

Wordpressの記述

<IfModule mod_rewrite.c> RewriteEngine On RewriteRule .* - [E=HTTP_AUTHORIZATION:%{HTTP:Authorization}] RewriteBase / RewriteRule ^index\.php$ - [L] RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d RewriteRule . /index.php [L] </IfModule>

必ず上部に入れる事

リダイレクトの4行は、この記述よりも上の位置に入れる様にしましょう。

この記述を入れると、aaa.comのどのページURLを開いてもbbb.jpの同じページURLに飛ぶようになります。

もちろん元サイトのWorpdressへログインしようとすると、転送先のログインページが表示されます。

ですので先程お話したように、元サイトのWordpress管理画面には一切入れない事になりますね。

設定を解除するには

リダイレクトを解除するには、FTPでサーバー接続して先程の「4行のみ」を消してUPし直せばOKです。

1年後リダイレクトを切る際は、必ず削除しなければなりませんしね。

ですのでFTPを使ってサーバーに接続するケースは何度も出てきますから、操作に慣れておくべきでしょう。

リダイレクトをしている間、元サイトを見る事もできませんし管理画面に入る事もできません。そこは注意して下さい。

解除後

リダイレクトによって順位が継承され、1年程度が経過したらリダイレクトは解除しても良いと思います。

ただ転送元となったサイトも閉鎖する必要がありますので、残さない様にしましょう。

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