企業証明SSLを取得する際はDUNSナンバーを確認しよう
DUNSナンバーとは企業の実在を証明する際に発行される企業コード(アカウントID)の様なものです。
DUNSナンバーとDUNS情報は企業認証SSL・EV SSL証明書の発行時に申請者の実在証明のために入力する必要があります。
DUNSナンバーやその他の情報に誤りがあると、証明書の申請が通りません。
DUNSナンバーとは?
DUNS(ダンズ)とは(Data Universal Numbering System)の略です。
DUNSナンバーとは、アメリカのダンアンドブラッドストリート(通称D&B)が管理する企業コード付与管理システムの番号コードの事です。
各企業に付与されたいわゆるIDの様なものですね。
一般的に「ダンズナンバー」と読んだり「D-U-N-S® Number」と表記することもあります。
この付与された企業コードが、その企業が実在する組織であり唯一無二の存在証明になる訳ですね。
この番号はほぼ世界共通であるため、企業認証SSLの存在証明に使われています。
DUNSナンバーを採用している機関・団体
DUNSナンバーは世界各国政府および国際機関により推奨されています。
世界標準の企業コードとしてグローバルに使用されているので、世界レベルでも存在証明の効果を発揮します。
・国際連合(UN/EDIFACT)
・国際標準化機構 (ISO)
・米国標準化機構 (ANSI X12)
・米国連邦政府調達部
・米国税関
・米国郵便局
・欧州委員会 (EDIRA)
・各国の企業識別番号との連動
DUNSナンバーで確認できる情報
DUNS情報には「アカウント番号」であるDUNSナンバー以外に、その企業を証明する様々な情報が登録されます。
・DUNSナンバー(数字9桁)
・会社名
・会社の所在地
・会社の電話番号
・代表者氏名
etc
ナンバーは登録時に自動付与・それ以外は任意登録
DUNSナンバー自体はこのDUNS情報の登録時に自動付与されます。
それ以外の必須項目(会社名、所在地、電話番号)は任意に登録しますので、正しく登録する必要があります。
登録が無かったり或いは情報に誤りがあると、SSL証明書などの発行時に審査が通りません。
企業の実在証明と第三者データベース
認証局による企業証明審査
企業認証SSL・EV SSL証明書の発行は、無料SSLの様なドメイン認証SSLの証明書発行とは違います。
これらには、認証局による申請する企業が実在する事の証明が必要になります。
認証局とは例えば、グローバルサイン社やデジサート社などがそれにあたります。
申請をした組織の情報と第三者データベースの登記情報を認証局が見比べ、組織が本当に実在しているか確認をします。
第三者データベースとは
第三者データベースとは「申請者」および「証明書の発行元」、この二者以外の機関が保持しているデータ情報の事です。
この中に事業を起こした組織の「証明項目」として、DUNS情報およびDUNSナンバーが登録されているのです。
認証局によって、参照する第三者データベースが違う場合があります。
グローバルサイン社の参照情報
企業認証SSL
組織の登記情報先:帝国データバンク
DUNS情報:DUNSナンバー
職員録:最新の「職員録」(国立印刷局発行)に記載のある組織・団体
電話帳:各電話会社が提供している電話番号情報
EV SSL
組織の登記情報先:帝国データバンク
DUNS情報:DUNSナンバー
有価証券報告書(EDINET)
職員録:最新の「職員録」(国立印刷局発行)に記載のある組織・団体
このようにグローバルサイン社は第三者データベース先として、帝国データバンクに登録された情報を参照します。
申請情報と第三者データベース情報が一致
SSLの証明書申請時に入力するDUNSナンバーと、帝国データベースに登録されたナンバーは、当然一致しなければなりません。
さらにDUNS情報に登録された企業名・所在地・電話番号も入力が必要な場合があります。
これらの情報も帝国データバンクに登録されたDUNS情報と同じかどうか、チェックがされる訳です。
前もってDUNS情報を確認する
ですので前もってこのDUNS情報を取得・確認しておき、SSL申請時にまったく同じ情報を入れる必要があるのです。
・入力DUNSナンバー = DUNS登録の9桁の数字
・申請会社名 = DUNS登録の英語会社名
・申請会社の所在地 = DUNS登録の住所
・申請会社の電話番号 = DUNS登録の電話番号
SSLの申込時にDUNS情報と同じ情報が登録される事で、「申込者=実在する企業」の証明がされます。
一致しないと通らない
DUNS登録されている企業情報とSSLの申請時の情報が一致しないと、審査は通りません。
審査が通らない場合、追加書類の提出や申請情報修正が必要となる場合があります。
つまり企業認証・EV SSL証明書の申請をする前に、必ず自社のDUNS情報を確認しておく必要があるのです。
DUNSナンバーを確認するには
DUNSナンバーおよび情報は、会社の設立時などに自動で発行されるものではありません。
現時点で未登録の場合もありますので、その場合は任意に申請・取得する必要があります。
それに自社が既に取得済みかそうでないのか、社内共有が不十分な場合もありますよね。
そこでまずは、登録があるかどうかを確認してみましょう。
東京商工リサーチのサイトへアクセス
日本国内企業のDUNSナンバーを管理・運営しているのは東京商工リサーチです。
DUNSナンバーを持っているかどうかは東京商工リサーチのWEBサイトで確認する事ができます。
東京商工リサーチ
注意
このサイト上で直接DUNSナンバーが表示される訳ではありません(セキュリティの観点上)。
このサイトから取得申請して、メールでDUNS情報を送信してもらう事になります。
届くメールにDUNSナンバーが記載されている訳ですね。
自社のナンバーの確認は無料です。他社のDUNSナンバーも有料(¥3,300)ですが確認する事ができます。
企業名などで検索をかける
ページ上部の横並びメニューにある「D-U-N-S®Number 検索」を押します。
検索をするため「企業名(日本語)」の欄に会社名を入力します。
※「株式会社」などの入力は不要です。
さらに右上にある「インアクティブを除く」チェックマークを付けておきましょう。
終わったら「検索」をクリックします。
自分の企業名データを探す
検索にマッチする企業名と住所の一覧が表示されます。
既にDUNS情報が登録されている場合はこの一覧の中に名前があるはずです。
自分の会社名を探し、正しい住所が表示されているか確認しましょう。同じ会社名の場合もあるためですね。
その上で自社の左端にある「DUNS」ボタンをクリックします。
使用許諾契約書に同意する
使用許諾書が表示されるので内容を一読し、「同意する」をクリックしましょう。
DUNSナンバーの取得申請
DUNSボタンを押した会社の情報が表示されます。
ここで自社のナンバーを取得する場合は「自社のDUNSナンバーを取得する(無料)」にチェックを入れます。
他社のDUNSナンバーを取得したい場合「他社のD-U-N-S® Numberを取得する(3,000円(税別)銀行振込にて承ります)」にチェックを入れる事になります。
下にある申請者情報を入力しましょう。利用目的の欄は「SSL」と入力しておけば良いと思います。
入力が済んだら「確認」をクリックしましょう。
メール記載のDUNS情報を確認する
DUNS登録情報は、DUNSナンバー照会後に東京商工リサーチから届くメールで確認ができます。
自動返信ではなく、2・3日後に担当者から手動でメールが届けられる仕組みになっています。
メールの文面にある[DUNS#]欄の数字9桁が、DUNSナンバーになります。
原則的にこのDUNSナンバーは変わる事はありませんので、情報を保存しておけば再度取得する必要はありませんよね。
再度問い合わせる必要が無い様、メール情報を大切に保管共有しておきましょう。
電話番号を確認したい場合
東京商工リサーチから届くメールには電話番号が記載されていません。
電話番号も確認したい場合は、送信メールに返信という形で電話番号の送付を依頼しましょう。
そうすれば担当者があらためて送ってくれます。
この時登録されている電話番号に誤りがないかは必ず確認してください。
DUNSナンバーの登録が実際と異なっていた場合
会社名のローマ字表記が違っていたなど、情報に誤りがある場合は「自社DUNS情報修正」より依頼します。
変更・訂正したいDUNSナンバーを入れて検索する事で、無料で手続きができます。
DUNSナンバーの取得方法
まだDUNS情報を持っていない場合、東京商工リサーチでDUNSナンバーの登録手続きをする事になります。
登録手続きは専用フォームから申請します。
申請ページ
特に事情が無ければ、スタンダードサービスの方から申し込みをしましょう。
それぞれ会社名や住所・TELを入力します。特に英語表記は間違えない様に細心の注意を払いましょう。
かなり量がありますが、焦らずに一つずつ入力して下さい。
D-U-N-S® Number発行対象企業(必須)
・会社名称(日本語・英語)
・現住所(日本語)
・TEL
・FAX
・代表者氏名(日本語・英語)
・代表者役職名
・業種
・輸出、輸入
・従業員数
・申請者情報
以上が必須項目になっています。
申請者(必須)
ここまで終わったら、次の【申請者】の欄(全て必須)も入力していきましょう。
ご利用目的の欄は「その他の目的」にチェックを入れ「SSL」と入力しておけば良いと思います。
次にその下のオプション欄を確認します。
新規登録費用について
オプション欄に記載の通り、DUNS情報を新規登録するには¥3,300(税込)が必要とです。
それ以外に以下のオプションもあります。
DUNSナンバーの証明書の発行を希望する場合…¥7,700(税込)
DUNSナンバーエクスプレスサービスを希望…¥11,000(税込)
全て入力し終わったら「確認」を押します。
通常は3営業日程度でDUNS情報が登録されるようになります。
以上でDUNSナンバーの取得申請は終了です。
レンタルサーバー別DUNSの必要性
レンタルサーバーごとに企業認証SSLの申請時にDUNSナンバーが必要な場合とそうでない場合があります。
主なレンタルサーバー先を調べてみました。
Xserver
エックスサーバーではDUNS情報が必須となります。前もってDUNSナンバーの取得しておきましょう。
DUNSナンバー…DUNSに登録されたナンバー
会社名…DUNSに登録されている英語会社名
所在地…DUNSに登録されている英語住所
電話番号…DUNSに登録されている電話番号
ロリポップ
ロリポップレンタルサーバーの場合、DUNSナンバーか帝国データバンクコードを入れる事でも良い様です。
お申込み時の組織名を、WHOIS情報記載の情報と一致させる必要があります。
さくらインターネット
さくらインターネットの場合、DUNS情報・DUNSナンバーが必須という訳ではない様です。
グローバルサインからのメールによるドメイン利用権の確認認証などはあります。
お名前.com
お名前.comの場合、DUNSナンバーか帝国データバンクのコードを入れる欄がありますが、必須ではありません。
GMOグローバルサインよりお電話での在籍確認があります。